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第十三話 角娘ちゃんと狐娘ちゃん③
「やり直しましょ! あたしは狐娘ちゃん――あんたに用事があって、街から追いかけてきたわ!」
と、手を差し出してくるのは狐娘ちゃんだ。
この狐娘ちゃん、改めて見てみると――。
美しい狐色ロングの髪。
同色の澄んだ瞳。
日本でいうところの、巫女巫女な服装。
「ふぇ……きれいな人」
「なっ!? ちょっとあんた、いきなり何言ってるのよ!」
と、顔の前で手をパタパタする狐娘ちゃん。
角娘ちゃんはそんな彼女へと言う。
「ご、ごめんなさい……ついその、思ってることがうっかり……」
「ふ、ふん! 恥ずかしい事言わないでよね! で――ほら、握手!」
「あ、うん!」
がし。
ぶんぶん。
ぶんぶんぶん。
「はい、仲直りと最初の挨拶終了!」
と、言ってくる狐娘ちゃん。
彼女はそのまま、角娘ちゃんへと言葉を続けてくるのだった。
「それで、あたしの用事なんだけど……っていうかさっき言ったけど、あたしの仲間になりなさいよね!」