プロローグ
「OLちゃん……残念なことにあなたは死にました」
などと、唐突な言葉を放ってくる女性。
やたらとピカピカし、やたらと神々しい彼女。
彼女は続けて言ってくる。
「理解が追いつかないのはわかります。ですが、落ち着いて聞いてください――OLちゃんは会社に向かう途中、頭に花瓶が直撃……運悪く死んでしまいました。
ですがご安心ください! OLちゃんは日ごろの頑張りが認められ、異世界への転生が認められました! もちろん特典も様々――現在の知識を持ったまま、お好きな年齢まで成長させた状態での転生……しかも、俗にいうチートスキルまでお付けします!
それでなんですが、どのようなスキルがいいですか?
ふむふむ……OLちゃんは頭に花瓶が当たって死んだから、頭を強くしてほしいと――わかりました! お安い御用です! ではでは、異世界ライフをどうか楽しんできてください!」
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「っていうやり取りがあったけど……女神ちゃん、仕事がやっつけすぎるよ」
OLちゃん……否、十六歳の角娘に転生した元OLちゃん――角娘ちゃんは現在困っていた。
「頭を強くしてほしいとはいったけど……」
と、角娘ちゃんは自らの頭をサワサワと触る。
するとそこにあるのは――。
角だ。
ご立派な角が二本生えていた。
要するに角娘ちゃん、人間ではない何かに転生したようなのである。
「角が生えただけ……まさかチートスキルってこれのことなの? 女神ちゃーん! おーい! って、聞いても返事がくるわけないし」
これからどうすればいいのだろうか。
角娘ちゃんはそう考えながら、自分……そして、自分の周りの風景を見る。
まず角娘ちゃん自身の容姿。
服装はフード付きのローブ――感じからして下着は履いていない。
髪型は金髪ロング……角娘ちゃん的には、地毛が金というのは慣れないが、この世界では普通なのかもしれない。
次に風景。
風景は……。
「なーんにもない平原……でも遠くに大きな街が見える」
とりあえずあの街を目指して歩き出そう。
角娘ちゃんはそう考え、フードを被るのだった。
作者の角愛全開で書かれた作品です。
角娘ちゃんがほのぼのするだけの作品です。
さらに、この作品は超絶不定期更新です。
毎日あげることもあれば、一年たっても更新されないとかありえます。