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大塚由紀夫の視点 8

由紀夫は床に倒れている汚い物を見る眼で、小百合の方を見ながら命令をした。

「殺したのはお前なんだな。」

「…はい。」この発言で確定だ。こいつが犯人だとしたら聞かないと行けない事が沢山あるのではないか?

動機→自分の子供に暴力を振るわれていたからと言っていた。

殺害方法→自宅から持ってきた包丁で刺した。

殺害後の行動→不明。

遠藤徹の居場所→不明。なぜ不明なのかも理由がわからない

聞くことが多すぎる。この女俺の事を殺そうとしたからな、まともな頭じゃない。他人を殺す権利があるのは僕だけしかないのに。そう考えると再び質問を始める。

「殺害を行った後の行動を教えろ。」

「包丁を刺した後はパニック状態に陥りそのまま家に向かって帰って行きました。帰ってきた後衣服に付いていた血痕などを洗っていたら徹があの場所で倒れたままだということを思い出し着替えてからあの場所に戻ると、包丁が死体に刺さっていなく録音機も見当たらずに倒れた徹がいたのです。そうして徹を起こして逃げようとした所に誰かが来たので私は徹を置いてその場から離れて近くで隠れていました。少しすると悲鳴が聞こえ、私はこの場に居るのが恐ろしいと思い、見つからないように家にそのまま帰りました。帰った後は刺した時に使っていた衣類を洗って血が見えないようにしていたら電話が鳴り通るが病院に運ばれたことを知り病院に行きました。」

「病院に行った後の事も説明しろ。」

「病院に行った後は徹の意識が回復するのを待っていました。徹の意識が回復した後はいつ警察に捕まるのかと思いながら看病をしていました。」由紀夫は再び小百合に殴りつけると吐き捨てるように言った。

「お前の心情なんてどうでもいいんだよ。早くいつお前の息子がいなくなったのかを言え。」傷んだじゃがいもの様な顔面になった彼女は血を垂れ流しにしながらたどたどしく話を続ける。

「…はい。診察があると看護婦に言われた徹はその女性と一緒に病室から出て行ったのが最後の姿でした。待ってから数十分経った頃に別の看護婦が私の所に来て今日は面会がもう出来ないという事を伝えに来ました。私は諦めて家に帰り、殺人の際着ていた衣服を切り刻みました。次の日になって病院に向かうと徹はすでに退院したと言われたのです。疑問に思った私は何度も受付の人に確認をとってもらいました。それでも徹は診断後に退院をしていたのです。それから徹の行方はわからなくなりました。」ここで小百合の話は終わった。

由紀夫は再び考える。

 まず通報したのは僕だ。死体を発見してから腰を抜かしたけれどすぐに警察と病院に連絡をした。

録音機と包丁が見つからない→普通に考えると事件に巻き込まれたくないから意識を回復させた遠藤徹が包丁と録音機だけを持って何処かへ隠したと考えるのだが、携帯電話を一緒に隠していないのが引っかかる。

多分あいつは井上が携帯電話を持っていた事を知っているはずだし壊すなり何かしらの事はするとは思うのだけれど携帯だけは無傷で見つかっている。僕の予想だけど遠藤徹は単に虐められていただけで井上殺人の証拠隠滅に関わっているわけではない。まぁそんな推理した所で病院の人間に遠藤徹がどうなったかを聞けばいいんだけどさ。この居なくなり方は普通では無いからな。病院の人間に聞けばわかる。…あぁ数人殺したんだっけ?もしかしたら遠藤徹と関わっている医者とかは何処かに逃げてしまったかもしれないな。こんな事なら殺さない方が良かったな。

少しずつ余裕を取り戻してきた由紀夫は彼女に質問を始める。

「警察がお前の所に来たとかはないの?」

「…はい。一度もありません。」

「ふーん。警察に自分の息子の事は聞いたの?」

「…はい。聞きましたが捜索届の手続きをされただけでそれから連絡はありません。」

 可笑しい。殺人事件の死体近くに居た男が行方不明になったというのに警察の対応が何もされていないのと同等だなんて。この事件はなんか可笑しい。家にかえる途中の血まみれだったこの女の目撃者がいないのも偶然だとしても、遠藤徹の行方不明がわからないのは何か裏があるとしか思えない。

 …どうしようかな。とりあえずこの女をどうにか利用出来ないかな?

そう考えると由紀夫は次に何をしようか面白い遊びを考える無邪気な子供の様な表情で考え始めた。 


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