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コボルト転生 異世界で旅をする  作者: K・イトウ
村でペットになった
7/9

6.盗賊って…

「嘘だろ、皆は、リョナは無事なのか!?」

「皆捕まってしまった、俺は、辛うじて見つからず逃げてきたんだ」

「ママが捕まっちゃたの!?」

ベスは、顔を真っ青にして愕然としていた。


「クソ、助けを呼ぶにもここから一番近い街まで急いで半日はかかるぞ、俺たちで何とかするしかないぞ!」

「何とかするってどうするんだ!?」

「村の外に昔冒険者だった頃の装備が隠してある」

パピー冒険者だったの!?

「冒険者だったのか?」

「ああ、少しだけだがな、冒険者時代にリョナと出会ったんだ、そんなことより急ぐぞ!数はどの位居るんだ?」

そう言うと、男が険しい表情で言った。

「それがだな…俺が見た範囲で10人以上居たんだ」

「10人以上も居るのか」

「ああ、だからさすがに二人で行くのは…」

「見捨てられないだろ!!」

「なら、何か作戦でもあるのか!?」

「ある!付いて来い!」

そう言って、ヴレインが村の外の林の方に走っていった。



**  **  **  **  **



1時間前


「兄貴ぃ もう腹減って死にそうッス!!」

「うるせぇ 俺も腹減ってんだ喋らず黙って付いて来い!」

盗賊たちは今、馬に乗って食料を求めて移動していた。

「おめぇら、この先に確か村があった筈だ!もうすぐ飯が手に入るぞ!」

それから暫くして。


「見えてきたぞ!!」

「「「ヒャッハー!」」」

そして、盗賊達は一斉に馬を走らせた。


その光景を目の当たりにした、村の門番は、恐怖していた、そう、ヴレイン達に偶然、合流した人物だ、名は ロン 歳は25歳。

この村には門番が居るが、門といえるものが簡素な柵しかない、しかも門番は3人しか居ない、その内2人が年寄りだ。


門番の男は、すぐに村の中央にある警鐘を鳴らしにむかった。

が、鳴らすと同時に盗賊達が村に入り込んできた。


「貴様ら!殺されたくなかったら、金目のモンと食料をだせ!!」

リーダーと思わしきスキンヘッドで筋骨隆々の強面の男が恐喝した

「「きゃー!!」」


盗賊が恐喝して、村民たちは皆パニックに陥っていた。そんな中一人だけ冷静に対処していたのがリョナだ。


「皆さん落ち着いて!」

「うるせーぞ!そこの女、うん?お前エルフか?上玉じゃねーか、久々に楽しめそうだなへへ」


リョナは背筋が凍ってしまって動けなくなってしまう、が

「バスコの兄貴ぃ、久々とか言ってるけど童貞でしたよね?噓は泥棒の始まりッスよ!」

「どどど童貞じゃねーよふ、ふざけんなよビスコ、泥棒の始まりって何だ!盗賊だぞ俺ら!」

リーダーのバスコが汗をだらだら流しながら否定をしている

「そうでしたねサーセン」

「ふざけやがって」


その会話の間にロンは脱出し、聞ていた村民達は静まり返り、リョナは真顔だった。



**  **  **  **  **



 ヴレインに付いて行って5分程で目的地に付いた。

「ヴレインここは、なんだ?」

何の変哲も無い木の下でヴレインが止まったので、、門番のロンが聞いた。

「この木の下に昔の装備が入っている、そしてその中に中級魔法のスクロールがあるんだ、それが俺の作戦だ」

「パパ、すくろーる って何?」

「スクロールって言うのは、簡単に説明するとだな、スクロールと言うアイテムを消費して、魔法を使うアイテムだよ、見せた方が早いな、ここ掘るの手伝ってくれ!」

そう言ってヴレインが木の下を掘り始めた。みんな手で掘ったがすぐに頑丈な木の長方形の箱の様な物が出てきた。

「よし!スクロール無事だといいんだが」

と言って木箱を開けると、そこには、革の鎧や鞘に収まった剣などが入っている、そして端の方に巻物の様な物がある。

「あったぞ!多分無事だ!」

「魔法つっても何の魔法何だ?」

ロンが質問した。俺も気になってたんだよね

「あぁ 範囲魔法らしい、リョナの親父さんが言ってたんだが」

「はんいまほう?」

「範囲魔法って言うのは、基本的な初級魔法は、個人に向ける魔法なんだが、中級魔法は、広範囲に効果があるものが多いんだよ」

「へーわかんないや」

パピー説明が子供に向けたものじゃないぜ。俺は分かったからいいが。

「作戦は盗賊達を引き付けて、スクロールを使う作戦でいこうと思う、どうだろう?」

「ああ、今はそれで行くしかないだろう、俺とヴレインで一箇所に引き付けよう」

「そうしよう、合図で魔法を放つからできるだけ引き付けて離れてくれ」

「了解!」

「それじゃあベスは目立たない場所で隠れててくれ、いいね」

「うん、でも絶対帰ってきてね」

「もちろんだ、行くぞロン」

大丈夫だといいんだが。



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