異なる結果
「なっ・・・」
いまいち名前は覚えていないが、付き合いづらいと言われているらしい。
「来てくれたんですね。嬉しいです。」
「え、あの、ちょっ」
咄嗟のことに言葉が出ない。
光よ、どうしてこのような微調整になった。
「来てくれたってことは付き合ってくれるんですね。」
どうしよう。
こうなってしまったらもう誰でもいいかな…
いいや、ダメだ。他の人が付き合いづらいのに、俺が光の力なしに付き合えるとは思えん。ここはきっぱりと断らなければ。
「……」
やっぱり久しく喋っていないうえに断るという俺の最も苦手な行為が今更そう簡単に出来るわけがなかった。
「いつも図書室にいる先輩の姿見て、この人なら引き受けてくれそうだなって思えたんです。」
…えっ。引き受ける?
それって告白の時に使う単語だっけ?
「あ、あのぅ。引き受けるって…?」
「あっあれ?説明してなかったっけ?手紙に書いておいたと思ったけど・・・?」
あ……つい最初の文に気をとられてしまってその先を読んでいなかった。
なんか書いてあったっけ?とは訊きづらく・・・
「い、一応本人から直接説明を聞きたいな~って…」
首をかしげられた。
流石にこれでは騙されなかったか。
「あっ、そうですね。すみません。説明足りないですよね。」
騙されてくれました。
何だろう、この微妙な気分。
「先日町の外れに怪しい本屋を見つけたのですが、一人じゃ入りづらくて…本が好きな先輩だったら一緒に行ってくれるんじゃないかなって?」
なんだ、書店巡りか。
なら当然OKだ。それぐらいなら俺にも付き合える。
むしろ俺の本領だ。
「あ、あぁそれぐらいならいいけど・・・いつ行くんだ?」
「早速ですが今週の日曜日はどうでしょうか?」
日曜か。なら予定はないはずだ。
というかいつでも予定はないが。
「では学校前集合でよろしくお願いします。」
そういって彼女は去って行った。
それにしても町に怪しい書店なんてあったっけ?
ここら辺は全て行ったと思ってたけど、新しくできたんだろうか…?
あと、昨日作った話と全然違う。なぜだ?
そこまで考えて気がついた。
名前聞いてない…
なぜか違う結果になりました。
別に私がラブコメが嫌いだからとか経験がないから書けないとかじゃありません。決して違います。
次は書店に向かいます。




