異世界へ行こう
朝はいつもより早く起きれた。とはいえ普段より三十分ほどぐらいだけど。
昨日はいろんな体験をした気がする。もちろん初めにあの光を見た時ほどの驚きはないけど、光の正体が分かり(分かった...よな。理解はできてないけど)、さらに初対面のおっさんに世界を救ってほしいとか言われたし、しかも言われるがままに打ちこんだだけだからあまり救ったとかいう感じはしないけど多分救えてるはず。
とにかく学校の準備しなきゃな。早く起きると逆にのんびりしすぎて遅れやすいからな。
そんなことを考えていてもやはり昨日のことが気になる。というかまず異世界なんて存在するのだろうか。
あっ、もし俺が異世界ものを書けば俺も異世界に行けるんじゃないか?
俺は唐突にそんな天才的なことを考えたが、今は時間がないので帰ってから書こう。
話の構想を練っていると早くも学校についた。
まああまり詳しく書いても微調整によって変わってるんだけどな。
学校に入ったとたんみんなの視線が痛い。正確にはつくまでにもすでにだいぶいろんな視線を感じていたが割とよくある不審者を見る目だと思って無視していたがさすがに学校でここまでの数の視線を感じるのはおかしいし、いつもと視線の種類が違う。明らかに負の感情だ。
なんでだろう...?
その原因はすぐにわかった。昨日付き合った彼女だ。
もちろん彼女がなにかを吹聴して回っているわけではない。よく考えればわかったのだ。
彼女が付き合いづらいといわれる理由は周りからの嫉妬の視線だ。もし付き合ったりなんかすれば学校中から無視の対象となるだろう。幸い(?)俺はもともと仲のよいやつなんていないわけだから何も変わらない。強いて言うならば視線が増えるだけだ。
彼女と一日書店に行っただけでこれだけの視線があるのだ。もし付き合ったりなんかすればもうその人はこの町では生活できないだろう。それだけのレベルなのだ。
そんな視線を感じて少し違和感ややりづらさを感じつつ一日を過ごして家に帰る。なにしろ俺は今日から異世界へと行く予定なのだ。もしあればだけど。
暇なときにずっと内容を考えていたからむしろどの展開にすべきか迷うぐらいに思いついていた。なにが起こるかは謎でいたいのであまり詳しいことは書かず、とりあえず寝ている間に異世界に召還させられ一日で戻ってくる内容にした。
期待しつつ夜眠ると・・・
何と俺!本当に異世界にいました!
とてもテンションの上がる展開なのですがいまいち上がらないのです。
さて何故でしょう。
理由は簡単です。
なぜなら体中縛られて全く身動きが取れないから。
俺は目の前に美女がいて身動きが取れないことで興奮するようなどMではないのだ。
誰がこんな展開を望んだ!俺はもっと楽しい異世界ライフを満喫するつもりだったのに!
さっそく異世界へ行けました。光の力ってすごいですね。
あと彼女が付き合いづらいといわれている理由が明らかになりました。
次回には日本へ帰れるんじゃないですかね。




