第2話
「……なるほど、よくわかりました」
神様、と言われて悪い気はしない。
少なくとも、俺がここに呼ばれた意味と、今の状況を過去の未来人たちか過去の日本人たちが残してくれたおかげで、とりあえずの対策は立てれそうだ。
「おお、至聖なる神よ。我々のお知恵を授けてくださいますか」
「それは構わないのですが、どういった内容なのかにもよります。まずは話してみてはどうでしょうか」
「至聖なる神よ、その数多の世界を知る知恵と、我々が知ることもないその深淵なるお力によって、我々の今抱えている課題を解決してください」
神官が現代日本語で話してくれる。
どうやらこれが神の言語とされているようで、通訳のような形を採っているようだ。
「して、その課題とは?」
「いまこの土地は穢されております。流行り病、それに土地自身が精気を失っております。それゆえに当地から離れることを考える者もおります。ゆえに、この土地を離れるほうが良いのか、それともこの土地に残ることのほうがよいのか。また残るでしたらどうしたら流行り病や精気を復活することができるのでしょうか」
悩むことを頼まれた。




