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第一章4話 ???? レベルアップと報酬

巨猿の巨体が壁に叩きつけられ、洞窟が大きく震えた。

粉塵が漂い、息は荒い。


「……ハァッ、ハァッ、ハァッ……」


初めての戦闘。緊張と消耗が一気に押し寄せ、膝が震える。

だが――視線だけは決して外さない。


瓦礫の山に埋まった巨猿は、微動だにしなかった。

その瞬間。


頭の中に、無機質な声が一気に流れ込んできた。



《一定の経験値を確認した為、レベルアップ致します。level1→level6》


《一定の種族経験値を確認した為、種族レベルが上がります。種族:ナニカLv1→Lv2》


《一定の条件を満たした為、称号を獲得致しました。称号:ジャイアントキリング》


《称号:転生者の効果によりSPが付与されます》


《称号:転生者の効果によりSPが多く付与されます》


《初めての討伐によりSTPが付与されます》


《称号:ジャイアントキリングの効果によりSTPが多く付与されます》


《初討伐ボーナスによりSTP100、SP500付与されます》



「な、なにこれ……!?」


物凄い量の情報が頭に流れ込み、思考が追いつかない。

けれど今は、喜ぶよりもまず安全だ。


(……この状態で次が来たら即死だ。まずは退路を塞ぐ!)


通路に近づき、靄の身体を分断して分身を作る。

それを極限まで薄く伸ばして壁に変え、さらに『嘘偽り―偽り』で補正をかける。


(これで、この広場には誰も入れないはず……)


警戒を解かず、慎重にキングガリルの死体に近づく。

模倣で棒を作り、つついて反応がないのを確認し、ようやく安堵する。


だが直後――。


《キングガリルの死体を確認致しました。この個体の魔石を使い完全顕現ができます。模倣しますか? YES/NO》


「……は? か、完全顕現?」


嫌な汗が背中を流れる。

魔石を取り込む? 完全に“成り代わる”?

未知すぎて、思わず躊躇した。


(いやいや、怖すぎるだろ……。でも……今の僕にとって“強さ”は喉から手が出るほど欲しい……)


震える指で、YESを押す。


途端に靄が触手のように変形し、キングガリルの胸元へと突き刺さる。

脈打つように痙攣し、黒い靄が魔石を吸い上げていく。


「うわっ……な、なにこれ……!」


全身が震え、背骨が熱く焼けるような感覚。

同時に、足元がぐらりと揺れた。


《キングガリルLv42を完全に模倣致しました。完全顕現ストック数1/5。能力値はステータス画面より確認ください》


(……まじか……! 本当に……取り込んだ……?)


恐怖と興奮が入り混じる。

自分の一部が、あの怪物と繋がった――そんな錯覚が拭えなかった。


「……ステータス、オープン!」


level:6

名前:???? 

種族:ナニカ Lv2

加護:???の加護/???の加護

称号:転生者/ジャイアントキリング

HP:5/5

MP:95/95

攻撃:1

防御:1

魔法:1

抵抗:1

技巧:1

速度:1

STP:475

SP:1500

技能:

 unique skill『天邪鬼』

  - 能力反転

  - ベクトル反転

 unique skill『嘘偽り』

  - 偽り

 unique skill『模倣』

  - 完全顕現キングガリル

  - 擬態

  - 分身

  - トレース

耐性:精神耐性 Lv2


(……やばい、本当に“ストック”されてる……!)


さらに画面をスクロールすると新たなコマンドが表示されていた、


“取得可能スキル”


恐らく何かのポイントを割り振れば新たにスキルが獲得できるのであろう...取得可能スキル一覧を閲覧してみる。



《習得可能スキル》

•Epic Skill

 ・王者の覇気

 ・筋力増強Ⅲ

 ・筋肉ダルマ

•Rare Skill

 ・猪突猛進

 ・衝撃波

•Common Skill

 ・嗅覚強化Ⅰ


《習得可能耐性》

 ・物理耐性

 ・破壊耐性

 ・打撃耐性

 ・斬撃耐性

 ・刺突耐性


《強化可能》

 ・精神耐性 Lv2 → Lv3



(……やっぱりキングガリル由来の能力ばかりだな。どれも強力そうだけど、軽くスキルの詳細をみると僕とは相性が悪い。)


少し悩み、選んだ。


《精神耐性 Lv2 → Lv3に強化しますか? SP300消費 YES/NO》


YESを押すと、数値が更新された。


(……地味だけど、これが一番大事だ。あの戦いで冷静を保てたのは、この耐性のおかげだから)


とりあえず残りのSPは、温存することにした。



(さて……最後に、試してみるか……)


「……『模倣―完全顕現』」


黒い靄が全身を包み、身体がぐらりと揺れた。

骨が軋み、内側から圧倒的な力が流れ込む。

次の瞬間、視点が跳ね上がる。


「っ……う、うわっ……!?」


見下ろした先、自分の腕はキングガリルそのものの巨腕に変わっていた。


(……本当に“なりきってる”のか……!?)


慌ててステータスを確認する。


level:42

名前:???? 

種族:キングガリル Lv7

加護:なし

称号:なし

HP:2000/2000

MP:80/80

攻撃:1800+325

防御:1000

魔法:0(50)

抵抗:10

技巧:10

速度:200

技能:

 Epic Skill:王者の覇気/筋力増強Ⅲ/筋肉ダルマ

 Rare Skill:猪突猛進/衝撃波

 Common Skill:嗅覚強化Ⅰ

耐性:

 物理耐性 Lv3

 破壊耐性 Lv2

 打撃耐性 Lv5

 斬撃耐性 Lv5

 刺突耐性 Lv5


「……は、はは……な、なんだよこれ……!」


全身に溢れ出す、桁違いの力。

恐怖と興奮がないまぜになり、背筋に震えが走る。


(本当に……怪物の力を、そのまま手に入れちまった……!)


拳を握ると、岩盤がミシリと音を立てて軋んだ。

ご一読頂き有難うございます!

面白いスキル・能力募集しています!

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