第一章2話 ???? ステータスと未知との遭遇
『ステータスオープン』
level:1
名前:???? 種族:ナニカLv1
加護:???の加護、???の加護
称号:転生者
H P :10/10
M P :100/100
攻撃能力:1
防御能力:1
魔法能力:1
抵抗能力:1
技巧能力:1
速度能力:150
技能:ユニークスキル『天邪鬼』
ユニークスキル『嘘偽り』
ユニークスキル『模倣』
耐性:精神耐性Lv2
目の前にゲームの画面のような半透明のボードが浮かび上がる。
「わぁ...ほんとにできちゃった...」
-それにしても...加護とかユニークスキルとかチート臭ぷんぷんするんだけど!なのに速度能力以外何これ?!低すぎない?
色々気になる点はあるが1番気になったスキルに意識を向けると、詳細説明がでてきた。
・ユニークスキル『天邪鬼』:所持者????
アクティブスキル
あらゆる能力、効果、事象を反転させるスキル
任意で解除・適用が可能
・ユニークスキル『嘘偽り』:所持者????
アクティブスキル
嘘・偽りに対する補正極大
対象の嘘・偽りも看破可能
・ユニークスキル『模倣』:所持者????
アクティブスキル/パッシブスキル
模倣に対する補正極大
スキルの詳細を見終わり、自然と笑みが溢れる。
-...やばい、チートすぎる
僕の考える事が全てできるなら負ける事ないんじゃないかな。
-だけど、ステータスや僕の見た目からしても恐らく戦闘が日常的にある世界なんだろうな。僕が元いた世界とは全く別の世界だと認識を改める必要があるね。
-此処が何処だか分からない以上安全も保障されてはいないし、今すぐに僕の能力の把握は必要だよね。
先程まで無邪気に子供のようにはしゃいでいた雰囲気とはうってかわり、真剣な顔付きに変わる。
-『天邪鬼』と『嘘偽り』は相手がいないと検証が難しいからまずは『模倣』かな。
さっき脚が生えてきたのもきっとこの能力だろうね。
「模倣か...他のものをまねること、似せることって意味だよね。つまりさっきの僕は前世の記憶から歩こうとして自然と足を真似たって事か...」
じゃあこれはどうだろう?自分の手をハサミに変える事はできるのかな。
「おー出来た。凄い気持ち悪いけどまるでこれが自分の身体だったかのようにスムーズに動かせるね。」
検証をし、判明した事を頭の中で列挙していく。
・自分が一度見たものであれば細部や構造を知らなくても能力のおかげである程度補正され精密に真似る事ができる。
・自分のこの身体の黒いモヤ?みたいな体積以上のモノは真似する事はできない。
・動作に対しても動画で見た事があるアスリートの動き等も真似る事ができる。
「この能力説明って、凄い端的に書かれてるけど解釈の捉え方次第なんじゃないかな。」
スキルについて判明した事だが、頭に思い浮かべた事が出来るのか、出来ないのかも何となくだが分かるみたいだ。
「この足がなければ気付かなかっただろうなー。」
-まだ試したい事はあるけど、検証は一旦終わりにしようMP尽きて敵と遭遇とか流石に笑えないしね。
-それにしても、ここは本当に広いね。光も風もないから地上からは程遠い場所なんだろうな。
自分が目覚めた場所を今一度見渡してみる、学校に体育館程のスペースが円形状に広がっている。
太陽の光は見えないが、夜行石のように仄かに辺りを照らしている物が洞窟の各所にあるお陰である程度の視界は確保出来ている。
-光源があるのとないのとでは雲泥の差だからね。
「ここは広場になっているけど、あの細い道しか繋がってないみたいなんだよね。あんまり動きたくないけど人の身体に擬態して行ってみるかー。」
-ここしか道がないって事は、それ以外逃げる場所がないって事だよね。
続いている道は縦幅は広いが、横幅は人1人が両手を広げれるくらいの広さしかない。
-こんな所でもしモンスターと遭遇とかしたら袋の鼠ってやつだね、あぶないあぶない。
「グギャッ?!」
「え?」
-ま、まさかね...
奇妙な鳴き声がした方に顔を向けてみたが影で全貌がみえない、ゆっくりと何かがこちらに近付いてくる...
-何?あれ
全身が針で刺されたかのように警告を鳴らしている、
-やばい...あれはやばい...
来た道を逃げようと踵を返そうとした時、夜行石に照らされ全貌が露わになった。
そこには全長3m程あろう巨体に、一振りで人なんか粉々に粉砕できそうな屈強な巨腕を持つ明らかに人ならざる化物がそこにいた。
-...えーっと...これってフラグ回収ってやつじゃない?
見て下さりありがとうございます!
誤字・脱字等見掛けた方は教えて頂けますと非常に助かります!