第一章1話 結 私勇者になりました?!
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「えーっと、つまりまだ生きれるって事?!」
『○!※□◇#△!』
そこは見渡す限り一面真白の世界。
1人の少女と何者かが会話をしている。
「言ってる意味はなんでか伝わって来るんだけどさ!聴き取ろうと思ったら全然分かんないのなに?!」
『○×△☆♯♭...』
「あー!怒ってないよ!全っ然怒ってないの!謝らないで!」
「でも、そっかー私まだ生きて良いんだ...なに?やりたい事があるのかって?そりゃああるよ!初恋だってした事ないし!友達と遊ぶのだって!なーんにも知らないまま死ぬなんて嫌じゃない?」
『◎♭○×△☆♯♪☆』
「いやいやいや感謝しかないよ、だって私あのままでもそんなに長くなかったよきっと...え?1つ願いが叶うなら何が欲しいかって?
うーん.......友達が欲しいかな...ってうそうそ!何言ってんだろ私。恥ずかしくなってきた今のやっぱな...し?」
《確認しました。ユニークスキル『友愛』を獲得しました》
「なにこれ?ゆにーくすきる?なんだかゲームみたい。そういえばさっき半転生半転移って言ってたけどどうゆう事?私の身体で行けるのかな?」
『▲☆=¥!※□◇#△!』
「え、待ってもう行くの?!時間がないって、混ざるって何!??」
少女と何者かの姿は消え、
誰もいなくなった空間に声が響き渡る。
『どうか、あの方をお助け下さい...』
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
東に位置するネクトドス王国にて英雄召喚が行われた
それは、魔王の誕生を恐れたネクトドス王国27代目国王クズ・ネクトドスが100年に一度、魔素が多く集まる「魔漂」の日に大量の魔石と何千人にも及ぶ大量の魔力を注ぎ込む事により行う事が出来る禁忌である。
その日、長い儀式の末4人の英雄が誕生し
英雄召喚の儀式が終わる最後に王宮内が一際輝く光に包まれた。
「なんだこの光は!伝承では英雄召喚は4人までだと聞いておるぞ!...ま、まさかあの伝説の勇者が現れると言うのか!」
目も開けられない程眩い光はやがて収束されていき、その光の中心に居たのは天使だった。
色が透き通るように白く、桜色のふわっとした髪が外光を受けて輝いている。
その瞳には吸い込まれるような怪しげでしかし芯をもった力強い意志が読み取れる。艶を帯びた桜色の唇には色気も携えている。
あれだけ騒がしかった王宮内は鎮まり返っている。
皆、見惚れているのだ。息を呑む程美しいとはまさにこの事である。
先程天使といったがそれは比喩表現でも何でもない、その触れれば崩れてしまいそうな華奢な肩には
片翼の真白な翼が生えていたのである。
「あれぇ!これってほんとに異世界転生ってやつ?!ちょーテンションあがるんだけど!!」
皆一斉にその場にコケてしまいそうな、残念な少女の誕生であった。
2人目の主人公は残念美少女でした笑