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第一章2話 結 私ってば優秀じゃない?!

「て、天使様...」


誰かが呟いた瞬間片翼が光輝き城内に閃光が走る。


「今度は何だ?!」


一瞬の閃光により視界が塞がれ、瞼を開けた視線の先には先程まであった片翼はなくなっていた。


「な、翼が...」


「気のせいだろう、天使様がここにおらせられるはずがない。」


「いや、私もみたわ確かにあの右肩に。」


「こんな小娘が天使様など甚だしい...そんなはすがなかろう。」


城内が徐々に喧騒に包まれる。


「静粛に!王の御前であるぞ!!」


話題の中心にいる当の本人はまさか自分の話をされているとは梅雨知らず目を輝かせながら王宮内を見渡している。


「うそー!!!これって本物?!アニメや映画でしか見た事ないよ!騎士様に!王様!?ここはきっと王国なのね!まってまってまって!って事は白馬に乗った王子様も...キャッー!!」


1人であれやこれやと騒いでは手で顔を覆ったりと1人の世界に完全に入っているようだ。

周りは唖然とし先程までの喧騒が嘘の様に止んでいる


-あれ?なんか静かになったけど気のせいかな?気のせいだよね!


すると、制服を着た高校生くらいのボブカットの少女が一歩進み慌てた様子で王様に向かい発言する。


「ちょっと待ちなさいよ!ここはどこなの?!私達はさっきまで4人で下校していて、突然地面が光り輝いたと思ったらここに...何か知っているなら教えなさいよ!」


周りにいる同じ制服を着た若者も突然の事で不安が表情に表れている。


「こほん。説明がまだだったな、朕はネクトドス王国27代目国王クズ・ネクトドスである!此度は英雄召喚の儀により其方らを召喚したのである!」


甲高い声の小太りの王は国王という言葉を強調し、胸を張っている。


-わぁぁ!ほんとに王国なのね!あれがここの王様かぁ...ちょっと気難しそう。


「召喚って、そんな...家には帰れるのよね?!」


「まぁ待て。おい、説明してやれ。」


側近にいた騎士団長が説明を行うこの世界の情勢を。始まりは100年前の「魔漂(まろう)」がきっかけであった。魔物の凶暴化、各地でのマナ枯渇による腐敗化、天変地異、世界中で異変が立て続けに起こっている。そして近年魔王の登場により人類の滅亡を余儀なくされている。

英雄召喚で呼び出されたものは強力なジョブを所持しており、その潜在能力は計り知れない。

英雄、世界の救世主が必要なのだ。


「朕らも世界の命運がかかっておる、其方らの協力が必要なのである!」


一切悪びれる素振りをみせず高慢な態度で足を組んでいる。


「要するに自分達ではどうしようも無いから他人を巻き込んで何とかして貰おうって事で合ってますか?」


じっと黙って聞いていたガタイの良いスポーツヘアの男子が眼鏡を中指で押し上げながら呟いた。一見冷静のようだが目の奥に怒りを宿している。


「我等を侮辱するというのか?!!」


「事実を述べた迄ですよ、拉致しておいて命を賭けて他人の世界を救ってくださいなんて虫が良すぎませんか。」


「貴様っ...黙って聞いていれば!」


兵士が青年の喉元に槍の切先を突き付ける。


「えーん、お家に帰りたいよぉ」


一触即発の空気と不安な感情が昂りついに耐え切れなくなった眼鏡をかけた少女はついに泣き出してしまった。


隣にいたボブカットの少女は背中をさすってあげながら王を睨み、発言する。


「言いたい事は山程あるけど、無意味みたいなどうすれば家に帰れるのよ!」


ネクトドス王はニヤリと笑みを浮かべ告げる


「魔王を討伐すれば元の世界へ帰れるぞ。」


ボブカットの少女は顎に手をあて思案する。


「まぁ何でも良くね?魔王討伐なんてちょーかっけぇじゃん!ここ異世界って事でしょ?!めちゃくちゃ楽しそうじゃん!」


「あんた、またそんな呑気な事言って...」


「だってどっちみち帰れないんならどうしようもなくね?せっかく異世界来たんなら楽しもうぜ!」


黒髪の青年は話を聞いてから目を輝かせ興奮が抑え切れず皆を強引に納得させ、勝手に話を進めてしまった。


「其方は話がわかるな、ほれ、あれを用意しろ。」


ネクトドス王はその言葉を待ってましたとばかりに部下に合図をだし、赤い台座に嵌め込まれた水晶を持ってくる。


「その水晶はエピックスキルの「鑑定」の能力が付与されておる。そちらの能力が知りたい。その水晶に触れ『ステータス開示』と唱えるのである!」


言われるがままに黒髪の青年は意気揚々と唱える。


「ステータス開示!」


すると水晶からモニターのようなものが映し出され皆が同時にみれるようになる。


level:1

名前:(しょう) 種族:人族Lv1

職業 : 聖騎士

称号 : 召喚者

H P :80/80

M P :40/40

攻撃能力:20

防御能力:40

魔法能力:30

抵抗能力:50

技巧能力:50

速度能力:60

技能:・ジョブスキル

     グランドクロス

     守護

     光の盾

   ・レアスキル

     光魔法

     魔力操作

     魔力感知

     

耐性:光耐性Lv1

   闇耐性Lv1

   打撃耐性Lv1

   斬撃耐性Lv1


-わぁぁ!何これ何これ!!どうなってるの??!映画みたい!


「おぉ、なかなかやるではないか!」


王は身を乗り出し能力値を確認する。

周りにいたものも驚愕し口々に感嘆の言葉を述べる。

どうやら平均的なステータスはレベル1では能力値は1桁台。スキルや耐性に限っては1つや2つが普通なのである。又、聖騎士とは本来歴戦の経験を積んだ者のみがなれる上位職でありレベル1でなる事は不可能とされている。


その説明を受けた翔という名の青年は口元に笑みを浮かべ、ガッツポーズをとっている。チート能力を手に入れた等と仲間に自慢し傍目からみても分かるように浮かれまくっている。


仲間達もなんだかんだ自分達の能力が気になるのか渋々といった表情で水晶に手を当てる。

スポーツヘアの男子、 (りょう)は炎闘士と呼ばれる拳に炎を纏いながら戦う武闘家の上位職を、

おさげ眼鏡の子 静香(しずか)は大魔導士と呼ばれる火・水・風・土の四属性を扱える魔導士の上位職を、

ボブカットの少女 朱里(しゅり)は大司祭と呼ばれる光属性のヒーラー、神官の上位職を手に入れている。


この4人の職業はいずれ過去の英雄が所持していた高位職になれるという。先程までは突然の事で混乱し、不安でいっぱいであったが自分の能力値が人並みよりも数段優秀である事を知り年相応にはしゃいでいる様だ。


-この子達は凄い優秀なのね!


「其方もみせてみろ。」


王が結に向き直り水晶に手を翳すように促す。


「私もいーの?!えへへー楽しみだなぁ!」


-待ってました!でも私ずっとベッドにいたからなぁ、能力なんてないんだろうけど...まぁいっか!


結はステップを踏みながら水晶に近付き手を翳す。


「ステータス開示!」


level:1

名前:結    種族:※菴ソ縺?Lv1

職業 : 勇者

加護 : ???の加護

称号 : 半転生半転移者

H P :300/300

M P :300/300

攻撃能力:500

防御能力:150

魔法能力300

抵抗能力:150

技巧能力:300

速度能力:300

技能:・ユニークスキル『友愛』

   ・ジョブスキル

     神明裁決

     アイギス

   ・エクストラスキル

     冷静沈着

   ・エピックスキル

     聖魔法

     魔力操作

     魔力感知

     剣の才能

     HP回復速度強化

     MP回復速度強化

     MP消費緩和

   ・レアスキル

     光魔法

     視覚強化

     聴覚強化

     嗅覚強化

     味覚強化

     触覚強化

     命中

     回避

   ・コモンスキル

     火魔法

     水魔法

     風魔法

     土魔法

耐性 : 聖属性無効

   光属性無効

   闇属性耐性Lv3

   火属性耐性Lv1

   水属性耐性Lv1

   風属性耐性Lv1

   土属性耐性Lv1

   物理耐性Lv1

   打撃耐性Lv1

   斬撃耐性Lv1

   刺突耐性Lv1

   病気耐性Lv3

   病魔耐性Lv3

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