ノベル7
飛沫「第Ⅶ話のおさらいをさせて頂きます、計三回目の飛沫時雨です。」
細かいことをいちいち気にするなよ~、主人公。
飛沫「うるさい、なんでこんなにおさらいをしないといけないんだよ!」
人手不足。
飛沫「じゃあ作れ!」
今度ね~。
神様は仕事が多いんだよ。
飛沫「うるさい黙れ。」
クリスマスはキリスト教。
神を信じなさい、タコ。
飛沫「タコ…っ!?あぁ、もう前回はお嬢様と出掛ける話をし、今回はその前編
となります。以上!」
早いよ飛沫君。
飛沫「うるさい、じゃあな!」
あぁ~…行っちゃった。
では本編を。
~第Ⅶ話 Golden shoping 前編~
太陽は真上で俺達を照らしている。
太陽はどんな気分で見下しているのだろう。
きっと良い思いなんだろうな。
そんな天気のなか。
屋敷の中で俺はスーツから私服に着替えた。
ちなみに俺の私服はワイシャツにネクタイを締め、カーディガンを着たもの。
まぁ私服では無くスーツの上着を脱いだやつにカーディガンを着ただけだ。
自分で言うのも何だが似合ってると思う。
…ナルシストじゃないからな。
本当のことを言ってるだけだ。
「…待たせたな、飛沫。」
お嬢様が階段から降りてくる。
その姿はまるで- 妹。
短いショートパンツに白い模様付きのTシャツと、これまた白のコートを着ていた
。
お嬢様という感じが無い。
「……。」
俺は言葉を失った。
ちなみに俺は断然年上派だ。
-1~3の歳の差がいい。
「どう、似合ってるか?」
お嬢様が口を開く。
ここで正直に「苦手だな、その格好。」と言うべきだろうか?
確かにお嬢様は何でも似合うだろうが。
ていうかいつもならそう言うが、今回機嫌の悪いお嬢様に文句を言ったらどうな
る。
解雇もあるかもしれんが命も危うい。
ならば…。
「凄く似合ってるぞ!最高だ!」
この発言、変態では無いぞ。
「ほう、お前も好きか。大人なんだな。」
凄い輝いた笑顔を向けた。
なんだその発言。
お前も、って俺はシスコンじゃねぇよ。
ていうかどっから情報得てるんだ?
お嬢様の部屋にあるパソコンの複暦が気になった。
けれど、あんな笑顔を見れて良かった。
機嫌は少し直ったかな。
「よし、行くか。先に外に出ているぞ。」
お嬢様は玄関に向かった。
さて…車は使えないから電車かな。
そもそも電車とか知らないんだろうな、きっと。
その前にどこに行くかな…。
悩みが尽きぬまま、玄関へ歩みだした。
金持ちの思考は一般人の思考とは全然違う。
それは常識と言うのを知らないからだ。
その常識を教えるのも執事の仕事だと思う。
しかし…それは難しいことと知ることになる。
今俺達がいるのはとある錆びれた駅の改札口。
「ここは…なんだ、留置所か?ほう…、機械から出てくる紙で人数を整理してい
るのか。凄い所だな。」
お嬢様は輝いた瞳で見ている。
「はいはい、行くぞ。」
俺はお嬢様を押した。
「なんだ、私は捕まるのか!?嫌だぞ、私はまだっ…!!」
お嬢様は慌てふためく。
「私はまだお前に言ってないことが-「違う、コレは駅だ。」
訂正をかける。
お嬢様は顔を赤らめながら
「あっ…いや…なんだ、ソレは?」
と言った。
「答える前に。」
一つ疑問点がある。
「言ってないことってなんだ?」
お嬢様が一瞬揺れた。
「ななな、何のことだ…?」
「ちゃんと聞こえたぞ。」
沈黙。
「おーい…雫?」
「…何か欲しいんだ!!」
かなりの声で叫んだ。
錆びれた駅で人は少なかったが。
あぁ…そうか。
そう言えば不機嫌だったな、お嬢様は。
「駅って言うのは車の高速道路みたいなものだよ。電車は車。」
俺は優しく説明した。
「そうか…。なら早く入ろうじゃないか。」
お嬢様ははしゃぎながら入って行った。
ガチャン
……。
改札口の扉が閉まっている。
「…飛沫、入れてくれない…。私は嫌われたようだ…。」
大きな溜め息をして、切符売り場に行った。
「ここが駅か。」
「ホームな。」
相変わらず人は少ない。
まぁ、ここの土地の殆んどが宇都宮家の屋敷だからな。
ピンポンパーン
間もなく電車が通過しちゃうかもよ?
はっきりしろよ。
「飛沫、変な放送が入ったぞ?」
「気にしなくていい。いや、気にするな。」
ゴォォォォ…
電車が通過し、風が巻き起こる。
お嬢様の小さな悲鳴が聞こえた。
…不意に髪がなびく姿を美しく思ってしまった。
そして風が止む。
「飛沫…。」
ヤバイ、視線に気付いた…!?
「私はあのスピードでは乗ることが出来ないだろう…。」
…あぁ、もう本当に面倒。
長い一日になりそうだな。
そう俺は暗示された。
~ novel 07 end ~
友の一言
メリークリスマス(本日はクリスマスでした)。
犬の一言
うおっ!?今日は真面目だああ!!