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Aquavit  作者: 郵貯
20/25

ノベル18

ひっさしぶりー♪

おっせーよ!

~第ⅩⅧ話 判決~


今、俺達がいるのは高級車の中。

お嬢様は隣にいて、何故か頬を赤らめながらしきりに髪を触っている。

「お嬢様、さっきからなに髪ばっかり気にしてるんですか?」

「えっ、あっ…いや…飛沫に触られるなんて珍しくて……。」

後半は声が小さすぎて聞き取れ無かった。

お嬢様は「何言ってんの私は!?」とか言って自分に平手打ちかましてるし。

うーん…謎。


「あっ、そろそろ着きますよ。」

俺の宣告通り、高級車は二分後に鈴学校舎内に入った。


「いやー、今日もいい天気ですね。なにか良い事がありそうだ。」

胴を伸ばしつつ、口にした。

その背中を叩かれ、俺は飛び退いた。

「よぉっ、シグ。今日もツーショット登校かぁ?これは本当に良い事があるかも

な。」

うっわ…シンか。

「前言撤回。お前のせいで俺の清らかだった心は、洗面所の排水溝のようにぬめ

りと汚れで満たされたよ。」

「そんなに汚れるのかよ。」

「あぁ、もちろん。」

お嬢様が文句を言う俺の三歩前を歩き、振り返った。

「飛沫、私は購買でノートを買わないといけない。先に行ってるからな。」

と言って走り出した。

横を見るとシンは憐れみの目を向けてきた。

「あーあ、ごめんな。ツーショット登校を邪魔しちゃって。良い事無かったな。

「お前は少し…黙ってろぉっ!!」

思いっきり弁慶の泣き所を一蹴してやった。


「はい、今日の授業はここまで。」

先生が教科書を閉じ、教室から出て行く。

やっと午前中の全ての授業が終わった。

鞄に教科書を入れようとしたその時。

「飛沫っ!!」「時雨様っ!!」

同時に声をかけられ、危うく教科書を落としそうになった。

「お嬢様…と胡桃?」

んっと…あぁ、次は給食か…。

燃え盛るような目を二人共してるし…。

「まさしく灼眼のシャ〇のかず〇とシャ〇ようだな。」

シンが頷く。

「よく知らないくせにパクるな、野球バカ。」

席を立ち、弁当対決の会場を作る(と言ってもただ机をつけるだけだが)。


「では私、雫からいきます。」

超自慢気に鼻を鳴らし、弁当を差し出される。

中身知ってるのに。


「オープン・ザ・ベントォウゥ!!」

シンがマイクを握るふりをしながら言った。

正直鬱陶しい。

お嬢様の弁当の中身は半分はご飯、そして唐揚げ、野菜炒め、きんぴらごぼうと

オーソドックスなものだった。


「イッツア試食ターイム!!」

あぁ~…鬱陶しい。

まずは唐揚げ。

…んっ、まぁ普通だな。

若干揚げすぎだが。

次は野菜炒め。

…焦げ苦い。こりゃ減点。

きんぴらごぼう。

味薄っ!!そう言えばちゃんと俺の言った通りにしなかったとこもあったな…。


「一通り食べ終わったところでシグ、何点なんだ?」

うっ…答えづらい質問しやがってシンの奴…。

俺のお嬢様だぞ?

点数が低かったら多分泣くかキレるかスネるかのどれかだ。

「…62点。」

過剰評価です。すみません。

「おぉっ、初心者にしてはなかなかの点数だぁー!!」

うぅっ、シンよ…過剰評価なんだ…。

罪悪感を抱えた俺にトドメをささないでくれ…。


「次はわたくしですわね!」

胡桃よ…きっとお前の勝ちだ。

弁当箱を開ける。

「こ、これは…!!」

(自主規制)…!?

「飛沫、これは食べ物じゃない、(自主規制)だ!!」

お嬢様が突っ込む。

「宇都宮、それは放送禁止用語だ!!言うならば(自主規制)だろ!」

「それも立派な放送禁止用語だっ!!」

次はシンに俺が突っ込みを入れる。

「分かった、分かりやすく言おう。それは大人の階段を上るためにやること並み

に危険で-」

「お前の存在が放送禁止だぁーっ!!」

超強力アッパーをシンにぶちかます。

シンは後ろに吹っ飛びノックダウンした。

「真っ白に…燃え尽きたぜ…。」

「時雨様、早く食べて欲しいですわ。」

ベタなネタをパクってるシンを無視し、胡桃は「全然悪口言われてますけど気に

してません。嘘でしょうから。」みたいな目を俺に向けている。

これは…どうするべきだ…?

お嬢様が胡桃と口論している。

だが何故か耳に入らない。

この(自主規制)を俺は食べないといけないのか…?

ていうか食べたらどうなる?

でも食べないと最悪な男に…。


「時雨様、どうかしました?」

胡桃が俺に問い掛ける。


俺は…!!


- novel 18 end -


じっかいはじっかいはなんでしょー

…殺されたいか

あーこわいこわい

……ブチッ


その後、悲鳴が3時間ほど続きました

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