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Aquavit  作者: 郵貯
12/25

サイドノベル1

友言

こういうのはじめました。

犬言

たまにはいい…か

-Side Story 1 ―

~第Ⅰ話 Books~

「…なんだ、コレ。」

ある日の昼下がりの出来事。

俺、飛沫は久し振りに本置場の整理をしていて、偶然にも変な本を見つけたので

あった。

「えっと…題名、ツッコミたくなる本?…既にツッコミたいよな。」

埃を払い落とし、本を開く。


目次

P2~P354 本文

あと余白


「目次って言わねぇー!!…あ、本当にツッコミを入れてしまった…。」この本凄

いと思いつつ、さらにページをめくる。


第一話 友 死す

「ネタバレしてんじゃん!!馬鹿じゃねーの!?」

ページを開きまくる。


今、俺の前に大きなものが現れたんだ。

それは龍の如く火を吹き、龍の如く髭が生えており、龍のような眼光を放ってい

て、それはまるで龍そのもの。

その正体は…!

第一話 終


「龍じゃん!!思いっきり龍じゃんかよ!!期待出来ねーよ!」


第ニ話 シェン〇ン登場

「駄目だよ!?何やってんの、著者は!!竜玉を七つ集めたら願いかなえてくれんの

かよ!」

ページを大きくめくる。


第ニ十八話 主人公 紹介

「おせーよ!!最初に説明しろよ!」

名前.ベジータ・リアン

「おぃぃぃっ!!野菜主義者かよ!!ていうか著作権的に駄目だろ!」


ベジータ・リアン、略してベジー〇は、カカロッ・トマト、略してカ〇ロットが

嫌いです。

トマト、っていう野菜の名前なのにね(笑)


「めちゃくちゃだぁーっ!!(笑)、じゃねぇし!くそっ、でも最後は気になる…!」

ページを最後までめくる。


最終話 あとがき

「ふっざけんなぁぁぁぁっ!!!最終話の後に入れろ!!」

ページを戻す。


第百話 有りが十匹で、ありがとう

「誤字ー!!蟻だ、アホっ!ていうか題名ふざけ過ぎだろーが!!」


見てごらん、リ〇スの下部達…。

「色々とパクり過ぎなんだよ、著者は!!」

有りが十匹いるよ、だからありがとう…べ、別にお前達に言ってねぇよ!へ…ヘッ

クシュン!…グハッ…。

「死んだ!!主人公いきなり死んだよ!!あと誤字!あと主人公、ツンデレ?」


主人公…死因・くしゃみ

「主人公ザコっ!!くしゃみで普通死なねーよ!」


バァァァン!!

最終的に俺は本を床に叩きつけた。

「な…なんなんだ…一体。著者は誰だ…!」

本の出版社欄を見る。


著者…宇都宮 啓司


「スネェェェェ〇ゥゥゥ!!!!」

人生で一番大きな声で叫んだ。



「なんだろう、コレは?」

私、宇都宮雫は本置場にいる。

もちろん本を読みに来たのだが、床に落ちてる本が気になって手に取った。

「……!!」


題名。

「意中の彼を落とす100の項目」


「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

思わず叫んでしまった。

この場所に走ってくる足音が聞こえる。

そして扉が勢いよく開かれた。

「お嬢様、大丈夫で-…」

「飛沫、来るなぁぁぁぁっ!!!!」

本を飛沫に投げまくる。

「痛っ…、痛いですってお嬢様!ここを片付けるのは俺ですよ!?」

「いいから…来るなぁぁぁっ!!」

飛沫を蹴りとばし、扉を閉める。

「…お嬢…様…。」

飛沫の小さな断末魔が聞こえるのをちゃんと確認。


ヤバイ…私はこの本を…。

「読破したい…!」

そう決心した直後、鍵を閉めた扉が壊された。

「お嬢様ぁぁぁぁぁっ!!」

扉を蹴り壊したのは飛沫のようだ。

「お嬢様ぁ…その本が凄い気になるんですけどぉ…?」

飛沫の目が本気だ。

「…まさか飛沫と戦うことになるなんてな…。」

本棚から一冊の厚い本を取り出した。

ちなみに題名は「よく飛ぶ本~ⅣⅩ~」。

その本を投げるが(時速180km)、簡単にかわされた。

「ふっ…私の一撃を避けるとは、なかなかやるな。」

「どこのバトル漫画の台詞ですか、それは!」

「だが、私は負けるわけにはいかない!」

本棚から紐が通されているだけの本を取り出し、紐をちぎった。

大量のページが空中に舞う。

「くそっ、見えない…!」

「ははは、最後には賢い奴が勝つのさ!」

扉があるはずの所へ走る。


ドンッ

「きゃっ!」

何かにぶつかり、尻餅をついた。

「きゃっ、ですか。珍しい声を聞きましたよ、お嬢様。」

何かとは…飛沫のようだ。

「うう、うるさいっ!」

うかつだった…本置場の通路は狭いから、飛沫に当たる可能性は大きい。


「…あっ。」

落とした本を取られる。

「それでは拝見させて頂きますね。」

本を開かれる。

「駄目っ…!!」


「……お嬢様…まさか…。」

「やめてっ…言わないでっ!!」

私は丸くなる。

…こんな形で私の気持ちを知られるなんて…。

そもそも飛沫が本当に好きなのか、まだ分からないのに…。

私は…愚か者だ。


「恋愛ゲームと現実を一緒にしてはいけませんよ?」

「…えっ?」

「現実で恋愛について学んだってゲームには余り関係ないです。だったら攻略本

を買った方が全然マシです。」

私の…。

「えっ?なんですか?」

「私の乙女心をもて遊ぶな、鈍感野郎ぉっ!!」

本で飛沫のすねを殴る。

「痛ッ!……えっ、なに?」

あぁ…結局、私は飛沫になんとも思われて無いんだ。

…泣きたくなってきちゃった。


「ですけど、こんな本を読まなくたってお嬢様は魅力的ですよ?」


「え…あぅっ…う、うるさいっ!お腹空いた!!先にリビング行ってる!」

私は小走りで部屋を後にする。


…魅力的、か。

お世辞でも…嬉しいな。



やっぱり飛沫が好きなんだ、私は。

いつかは自分らしく…この気持ちを…。


…伝えてみせる。


~ side novel 1 end ~


友言

あああああ

犬言

どうしたあああ!?

友言

どうしようもない

犬言

え!?

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