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第八十一話 おツマミ会議①

大変お待たせいたしました……!


「あれ、ハルガさん」

『おやっさん!』

「やあやあ、リシト殿」


 十一時も過ぎたところでアビー、メナール、アドルにそれぞれ昼食を作ってやり、キッチンに立ちながらハイケア祭のことを考えていると、ハルガさんがやってきた。


「アビーに聞くところによると、村の散策をしているとかなんとか」

「左様。吾輩、ただいま重要な任務中なのである!」

「へぇ?」

『?』


 そう言うハルガさんの右手には、何やら瓶。


「……?」


 ま、まさか……重要任務ってのは、昼間から飲んでいる最中……とか!?


「実は、村の探索ついでにお酒の情報を集めているのである」

「やっぱりお酒なのか……?」

「こちらは『コーディアル』というそうである!」

「! 『コーディアル』か。懐かしいな」


 カウンターまでやってきたハルガさん。

 とん、と瓶を目の前に置くとツークが「なんだなんだ」と匂いを嗅ぐ。


「季節のハーブや果物なんかを蜂蜜に漬け込んだ……シロップのようなもの。リシト殿の故郷でも作られていたのであろうか?」

「そうだな」


 見た目にも鮮やかなそれ。

 特に回復術師(ヒーラー)もほとんどいない田舎じゃ、病気予防のためにハーブを効率よく摂取するために作られていた。


「なにやら、お酒で割るのもいいそうである!」

「あー、たしかに。……蜂蜜酒(ミード)だと、甘すぎるかなぁ」


 ふむ。貯蔵庫に何かいい渋みのあるお酒があるといいが。


「リシト殿は?」

「ん?」

「何やら考え込んでいたようであるが」

「ああ、実は──」


 俺はハルガさんにここ数日の出来事と、ハイケア祭で何を出そうか迷っていることを伝えた。


「ふむ……」

「せっかくだし、魚醤(ガルム)使えたらいいなって思ってるんだが……」


 みんなからのお土産ってのもあるし、ハイケアで作られているものとルーエ村の特産品を使ったコラボ料理……何となく、俺が作りたいのはそんなイメージだ。


「ハイケアには海の男も多くいる。酒場も多いであろう。ともすれば……ツマミになるようなものはいかがか?」

「ハルガさん、自分が食べたいだけだったり?」

「ハッハッハ!! そのとおりかもしれんなぁ!」

『相変わらず豪快なお方ですねぃ』


 まあ、でも出店で手軽に食べられるってなると、軽めのものがいいのは確かだ。

 お酒に合う、軽量で、魚醤を使うもの……。


「うーん……」


 あと一つ、二つくらいアイデアがあれば形になりそうなんだが。


「──よお」

「『ん?』」


 キッチンで云々唸っていると、入り口から初めて聞く声が聞こえた。


「ハルガ、なんか見付けたのか?」

「酒そのものではないが、よいものを頂いたのである!」

「へえ」


 えらく露出した女性剣士。

 褐色の肌と大剣が特徴的な女性だ。


『どちらサマですかねぃ?』

「えっと」

「リシト殿! こちらはファディス殿、帝国のAランク冒険者である!」

「! 帝国の……!」

「よろしく、気軽にファディスって呼んでくれ」


 ハルガさんのような、明るい人柄が一目でわかるような笑顔。

 村に冒険者が来てくれるのはありがたいが、帝国のAランクってのはまた意外だな。

 なんでわざわざ村に?


「ウチはセレんとこの商船をよく護衛するんだ。今は休暇ついでにセレにくっついてきた」

「セレ……? ああ、もしかして──シグルドさんの船……!?」

「お。やっぱシグルドと一緒だったか。どうだ? 変なヤツだったろ」

「い、いやぁ……アハハ」


 何も言えない。

 正直に「はい」というには、他にすごいと思えることも多くあったし。

 かといって、特徴がない人かと言われると「うーん」って感じだし。

 ……やっぱり『変』、が一番合ってる……のか?


「ウチもこっちにいる間、食堂利用させてもらうぜ」

「ああ、いつでもどうぞ」

「──そうそう、ハルガ。ウチはこれ、村のばあちゃんにもらったんだよな」

「ほう?」


 今度はファディスがことりと瓶を置く。

 紅い宝石のような、綺麗な液体が中に入っていた。


「ワインを、日光に晒して熟成させるんだと」

「え!? 外に出す……ってことか?」

『ほー。そりゃ初めて聞きやすねぇ』

「で、ずぅーっと放っておいたらそれはワインビネガーになって、酒にすんなら途中で酒をぶち込むらしい」

「ほほう! それはまた、地域特有のものであろうなぁ」


 初めて聞く製法だ。

 王都の酒好きの間では知られているのかもしれないが、少なくとも俺のように酒飲みでない者は知らない。


「深い甘みもあるが、独特な苦みもあるんだと。まだ飲んでねぇが……複雑な味なんかねぇ?」

「……ん?」


 ハルガさんが何かに気付く。


「深い甘さ……、独特な苦み……」

『! オレっちも、名案!!』

「それって──」


 混ぜたら、美味しいんじゃないか?




更新めちゃめちゃ遅くなりすみませぬ。

自分で「○日までに更新するぞー」と意気込むと、自分で自分にプレッシャー掛けてたみたいで……!


例えるなら、仲のいい友人と1ヶ月後に遊ぶことが決まると、絶対楽しいのが分かっているはずなのに何故かその日までずっと緊張している……あの感じです!(伝われ)


そして当日何事もなかったかのように楽しむ。

まさにこれを書いている時も「タノシイィィ」でした。

何なんでしょうかね(笑)


もう一つカクヨムコン用の作品があと5万字書けていなくて(大問題)

それの焦りもあったかと( ・∇・)


開き直ってお休みもらいました。感謝


ひとまず、1月の二週目くらいまで集中してコンテスト作品書き上げてきます!


ただお待たせするのも申し訳ないなと思ったので、この一週間は数ヵ月前からコツコツ書いていたファンタジーコメディを完結まで書き上げました!


ご飯ものではないですが、飯バフお好きな方は気に入っていただけるかな?と思ったので良かったら覗いてみてください!下記に詳細書いておきます。


今年読んでいただいた皆様、ありがとうございます。

来年もぜひ、よろしくお願いいたします!



↓本日投稿予定の作品詳細です↓


【タイトル】

うさぎガチ勢の引きこもり魔導師は、今日もうさぎさんのために伝説を残す~なに?寝床が寒い?ならばコカトリスの羽毛で巣作りだ!~


【あらすじ】

最強だが対人能力0で辺境に引きこもる魔導師(一応美形)が暇つぶしに従魔を召喚したところ、なぜか異世界から戦闘力0・可愛さ∞のうさぎさん(垂れ耳)を召喚。おかげで退屈な日常が輝くお話。周りはもれなく振り回されます。


全編ほのぼのファンタジーラビコメディ、即オチ短編集風味。



\うさぎ年の〆にぜひ/









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― 新着の感想 ―
この日に何かするぞって気合い入れたり約束の日が微妙に遠いのが緊張の原因なんですかね? 子供の頃は全くそんな事なかったんですけどねえ
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