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第48話


「おうおう、お前が勇者だな!」


 そう言いながら、荒い足取りでサトルに詰め寄るサロメ。まるで一昔前のヤンキー漫画に出てくる舎弟みたいだと感じたサトル。


「雑魚でよかったな。そうじゃなきゃ今頃リーダーにあの世行きされてただろうよ!」

「え、あぁ……」


 ただサロメの勢いに押されるだけのサトル。


「やめなサロメ」


 それを冷たい声色で制するニーア。


「すいやせん」


 サロメは彼女には心底従順らしく、肩を落としてサトルから離れていく。サトルはまるで犬のようだとサロメの第一印象を決めた。


 そんなことより、サロメのニーアへの態度が気になる。それに、彼は彼女の事をリーダーと言った。


「ニーア、君は一体なんなんだ?」

「おい! ニーア様だろうが! うちのリーダーを軽々しく呼んでんじゃねーぞ!」

「サロメうるさい。アンタは面倒だから席を外しな」

「すいやせん……」


 サロメはとぼとぼと小屋を出て行った。


「そうね。サラニアへ行くまでの道中で話そうかと思ってたけど、ここで話しましょう。私達の事、貴方達の処遇についてもね。まぁ立ち話もアレだし、そこに座って」


 小屋の中には黒いフードで顏まで隠した者が数人。中央には広々とした机と十脚はある椅子。明かりはその机の中央にランタンが立った一つあるだけだった。


 生活しているような感じは一切せず、恐らく会議などの集まりだけの空間なのだろう。


 顏が隠れているのでわからないが、確実にみられていると言う視線を感じるサトル。

 そんな視線を浴びながらマリーと並んで椅子に座る。その対面にニーアは腰を下ろした。


「さぁまずは何から話そうか? 先に知りたいことがあるならリクエストを受け付けるよ」

「えっとじゃぁ……ニーアは何者なんだ?」


 メロベキア王国にメイドとして潜み、役立たずの勇者であるサトルを王国から逃した少女。

 サトルの認識ではその程度だ。これだけの人間を従える彼女が何者なのか……


「私達はイントルーダー。メロベキアの戦争行為で居場所をなくした者達の集まりよ。目的は打倒メロベキア王国。イントルーダーはメロベキアを危険視している多くの国から援助を貰って活動しているわ」


「要はメロベキアへの復讐……と言うことか?」


「そうよ。私達は王国への復讐ができる。各国はメロベキアと言う脅威を取り除くことができる。利害が一致している協力関係ね。そんなイントルーダーの代表が私。と言っても各国への顔役は別にいるけどね。体裁ばかり気にする人間には私みたいな小娘の言う事を聞いてくれないのよ」


「じゃぁ……別にリーダーを立てたりしないのか?」



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