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第23話 幕間


「さすがでございます。父上の言う通りでしたな」


 立派な髭を左手で触りながら、右手のワイングラスを子気味よく揺らす恰幅のいい中年男が言う。贅の極みを体現したような男は一国の王。


「あの女は優秀じゃった。じゃがまだまだ若い。奴は出さんように気を付けていたようじゃが、ただの小娘では到底真似できん所作が滲み出ておったわ。まぁこのワシを欺くにはまだまだ未熟じゃったという事じゃな」


 王同様に立派な髭を生やす老人は前王である。実の息子である現王は彼の実子たちの中でも選りすぐりの愚息である。


 王の座を譲ったのは形だけの話であり、相談役と言う立場で国を牛耳っている。


「いやはや、あの勇者もどきの始末も簡単にすんでまさしく助け舟じゃのう。これで処刑の手間が省けたわ」

「拘束の際に少しでも抵抗すれば、反逆罪で処刑の予定でしたからな。大人しく牢に入ったときはどんな理由を付けて処刑したものかと思案したものです」


 現王と相談役は二人で声を合わせ、高らかに笑う。如何にも愉快であると満面の笑みで。


「ほとぼりが冷め次第次の勇者召喚の準備じゃ。次はまともな勇者が来ることを期待したいもんじゃな」

「ええ、そうですね父上。隣国の動きも気になりますし、戦力として従順な勇者の存在は必要不可欠ですぞ」

「お前に言われんでもわかっておる。じゃが強すぎる洗脳は使い物にならん雑兵にしかならんからな」


 洗脳。勇者召喚の儀式紛れ込ませた不純物。王、引いては相談役に従うように仕向けるためのものである。


 彼らは求めている。


 別世界から出し、強力な力を内包した勇者と言う名の戦奴(せんど)を……

 それは隣国への侵攻、メロベキアと言う国をより巨大で盤石な王国にするための礎を……


――幕間 王と相談役――

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