表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

10/106

第10話


「う、ん……」


 サトルが目を覚ますと記憶に新しい天井が見える。先程まで風呂場にいたと思ったのだが……背中に伝わるフカフカした感触から、ベッドの上に寝かされているのに気が付く。


「大丈夫でしょうか、勇者様」


 寝ているサトルの顔をメレニアが覗き込む。


「俺は……」

「浴場で気を失ってしまったようで……勇者様の異変に気が付く事が出来ず、申し訳ございませんでした」


 どうやら浴場でメレニアに洗われている最中にのぼせてしまったようだ。なんとも情けない話だ。彼女には無用な心配を掛けたに違いない。


「すまない、そして介抱してくれてありがとうメレニア」


 素直に礼の言葉を口にするが、彼女とは目を合わさない。情けなさもあるが、浴場での恥ずかしさもあるからだ。そしてごゆっくりお休みくださいと言い残し、メレニアは部屋から出て行った。


その後サトルは何も考えず、目を瞑りそのまま夢の中へと逃避した。


◇◇◇


 翌日、日の光をまぶたごしに感じて目が覚める。起き上がるとすでにメレニアが部屋のカーテンを開けている最中だった。起きたサトルに気が付いた彼女がこちらに向き直る。


「おはようございます。ノックをしたのですがまだお休みのようでしたので、勝手ながらお部屋に入らせて頂きました。申し訳ございません」

「ああ、いや、気にしないでくれ」


 スマホのアラームも目覚まし時計もないのであれば、恐らくどこまでも惰眠を貪っていたことだろう。そう言った文明の利器もなしに決まった時間に起きることが出来るのは、サトルからすると素直に尊敬出来る。


 半覚醒の頭でベッドから起き上がり、今にも閉じそうな目を擦りながら部屋に備え付けられている椅子に座る。


「後程朝食をお持ち致しますね。その後は少し休んで頂いて、模擬戦が行われます」


 模擬戦か……正直ただただ不安だ。今まで戦いなど無縁の世界で、荒事など無縁の生活をしてきた。異世界物語だと大体不思議な力で主人公は最初から強いが……


 アブラハム王や相談役のサラディはウェポンマスターと言うスキルが素晴らしいと言う話をしていた。彼らからの説明と、名前からその効果はどんな武器でも扱う事が出来ると言う強力な効果だろう。


 ただ、説明文だけでは全く実感はない。恐らく武器を持つことでその効果を体感することが出来るかもしれない。昨日情けない所をメレニアに見せてしまったが、今日の模擬戦で名誉挽回といこう!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ