マイ、剣士になる
第6話 マイ、剣士になる
マイは、女神からの神託を終え自分のカードを確認する。
カードには、
【名前】マイ・ド・フランネルス【年齢】5歳【ランク】シルバー
【属性】全【職業】剣士A【スキル】神全 龍全 剣全 魔全
と記載してある。
「えっと・・・。これってかなり人に見せられない部分が多くない?
ちょっと、女神さま~!もういっかいでてきてくださ~い!」
マイは、右手で持ったカードを天井に振りながら女神を呼ぶ。
《なんじゃ?それでは少なすぎたかの?それ以上記載したら、周りが度肝を抜かれてしまうんじゃが・・・。》
「いえいえ、そうじゃなくって~!この時点ですでに度肝?を抜かれちゃうと思うんですけどぉ~!」
《なるほど、そっちか。ん~。じゃが、この表示を下げることができぬのじゃがどうするかの??天使長よ、どうすればよいかの?》
どうやら、女神のそばには天使長がいるようであった。
《女神さま。カードを偽装するわけにはいかないのですが、カードの表面にコーティングして重ね書きをするしかないと思います。さすがに、これをそのままギルドに持っていくわけにもいかないでしょうし。》
《なるほどの。では、カードに細工をするかの。》
女神がそう言うと、マイが手に持っているカードが光り表示が変更された。
【名前】マイ・ド・フランネルス【年齢】5歳【ランク】ブロンズ
【属性】鉄【職業】剣士C【スキル】剣A
《どうじゃ?これが限界じゃ。今後は、カードの書き換えは女神自ら行うのでギルドでは更新をしないように注意するのじゃぞ。ギルドで更新してしまうと、リアルの表示が出てしまうのでな。わらわが、様子を見ながらカードは更新していくとする。》
「ありがとうございますっ!これで人に見せられるかな?剣士の部分は心配だけど仕方ないですね。」
マイは、新しくなったカードを見ながら女神に話しかける。
《ふむ。では、これからのそなたの活躍を楽しみにしておるぞ。ではな。またいずれ会おうぞ。》
ふっと、周りが暗くなった後、光が差し込み始め水晶がまたキラキラと輝きだす。
「じゃあ、でよっか。」
マイは、刻龍とポルにそう言うと扉を開けて外に出る。
「おぉ~!やっと出てきたな。今までで一番長い神託であったぞ。もしよければカードを見せてもらえないか?」
マイは、恐る恐るカードを神官に見せる。すると、カードの情報を読んでいた神官が、歓喜の表情を浮かべマイに耳打ちする。
「本来は、飛び上がって、この場にいる者たちすべてにこの内容を伝えたいのだが頑張って気持ちを抑えている。今まで、神託の時点で2次職の神託を受けたものを初めて見たぞ。これは、ギルド長に書簡をかかねばなるまい。少し待っているように。」
神官はそう言うと、奥の部屋に入っていってしまった。しばらく待っていると、丸くまかれた紙をマイに手渡し、ギルドの場所を教えてくれる。すぐに行き、登録するようにと言われ、マイは、ギルドに向かうことにした。
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誤字報告もどしどし(笑)
作者のやる気にもなります。