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マイ、父親を卒倒させる


 第13話 マイ、父親を卒倒させる


 マイは、父親にステータスカードの初期値を覚えているものすべて話した。


「んとね。確か、変わっているのは、まず剣士Cはちがうの。」


「剣士だけでもすごいことなんだが、Cでも下から3番目だぞ?まさかBだったのか!?」


 マイが説明を始めると待てないのか、リュークが口をはさんでくる。いつもこの調子で大事な話が進まないため、マイは口に一本指を立てて「しー!」っと黙って聞いてと父親に注意した。リュークも口に一本指をあてて分かったとうなづいた。


「剣士は、Aだったんだよ。強さはよくわかんないんだけどね。」


 マイが、そこまで言うと、リュークは目を見開き


「A!?Aだってっ!?俺でも、Aになるのにだいぶかかったぞっ!?まさか神託の段階でなんって・・・。」


 また、我慢ができなくなってリュークが口をはさんできた。「もう!聞く気があるのっ!?」とマイは言いながらもう一度口に人差し指をくっつけてシーっとジェスチャーする。


「ん?お父さんも神託では剣士だったんだねっ!女神様が今までもいたことがあるような感じだったけどお父さんだったんだ。お父さんのおかげだねっ!」


 マイは、父と一緒であったことがうれしく感じ、笑顔でそう言うと、またリュークは言われたことがうれしすぎて涙を流していた。


 マイは、残りのスキルなどについて書いてあったことを話す。


「んと、属性?と何だったかな?龍・・・魔・・・剣・・・あと、神の全部に『全』っていう印がついてたんだよ。それで、さすがにこれじゃあ、誰にも見せられないんじゃないかって思って女神様に書き直してもらったの。でも、剣Aはかなりギルドの人にも驚かれちゃったんだよ。」


「それはすごいな。俺の娘だからなんらかに特化するかもとは思っていたがそこまでとは・・・。ん?ギルド?あと、その首のペンダントトップはまさか【龍を統べるもの】の証か?」


 マイは父親の言葉にうなづきながら、ギルドに行くことになったいきさつも話した。さらに、ギルド長から預かっていた手紙も一緒に渡す。


「やっぱり・・・。絡んできたか・・・。ん?なんだってー!!」


 リュークは、マイの話を聞きながら何やらぶつぶつ言っていたが、手紙を最後まで読んだところで大声をあげて卒倒してしまった。


 しばらくベッドに横になっていた父親が目を覚ます。


「お・・・おう、お・・・マイ、ごめんな。あの野郎があまりにもおかしなことを書いてよこすもんだから怒りで気を失ってしまった。」


 父親の言うあの野郎とは、ギルド長のオーガのことであろうが、あんな怖そうなギルド長に向かってあの野郎などといえる父はそれこそ何者なのだろうとマイは心の中で思っていた。



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