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さようなら葬送

色々と今までの部分を修正、追加しました。

本編の進行には直接関係はしてきませんが気になる方はぜひ

「え、いま王子って言ったよね。王子って!!!」


「王子がこんな物騒なところにいていいものなんですかね。…もしかして割りと普通?」


「「「「ありえないよ!!」」」」



 そう、やはり王族などそこらを普通に歩いているものではないようだ。しかも今回は周りを見る限り護衛などもいなので王子様たった一人である。これはいくらなんでも無用心過ぎるのではと思ってしまう。

 そんな皆が驚いているなか口を開いたのは葬送だった。



「あ、あの!なぜ王族である貴方様のような高貴な御方が泥水のようなこの薄汚い場所にわざわざその重い足をお運びになられたのですか?」



 一応相手は知らない国の王子なので葬送も失礼がないようにと思ったのだろうが、少し、いや、かなり変な言い回しになってしまっている。そして失礼だ。



「あは、あははは。それ、丁寧に言っている様で逆に僕が傷つけられているような気がするよ!あぁ面白い」



 葬送の頭の悪さが王子のつぼにはまったらしい。王子に笑われるとは、きっと後世にも語り継がれる葬送の汚点となるであろう。

 そして、王子に笑われた葬送は顔をリンゴのように赤く染めて今にも泣きそうにしていた。男の癖に情けない。

 それを見た王子様は自分が原因だと気付いたのか、



「ごめんなさい!君の言うことが面白くてつい!どうかこの通りだ許してくれないか?」



 なんと!土下座をした。王子の土下座である。

 それを見た葬送とその他の人々は、



「「「「え?」」」」



 もちろん驚いた。そりゃあそうだ、王族がたかが一般人に土下座をしたのである。普通はしない。というより、あり得ないのである。

 と、そんな会話をしていると突然後方から声がした。



「それもいいけれど貴方たち?とっとと本題に移ってくれません?聞いているこっちは暇で暇で仕方ありませんの。王子様?貴方は何故このような場所に足をお運びになられたのですか?」



 これを言ったのは彩夏である。口調が変わったのはきっと王族の前だからなのであろう。



「あ、すまないね。私がここに来た理由は主に二つあるんだ。一つ目は、今回の事件の被害を確認して復旧の目処を立てること。二つ目は、あのオークマスターを討伐した者を私の護衛騎士にスカウトしたいと思ってね。」


「え、それにしてもなぜ王子様が直々に?…ん?スカウトですか?!」



 そうだ、普通に考えればたかが街道1つの為に王子が出向くことなど普通はないであろう。

 そして、オークを討伐した者。それは葬送と彩夏。この二人が王子の護衛騎士になるということ。つまりこれは、異世界に転移して二日で王族に取り入ることができる。まさにスピード出世である。

 そんな王子の突然な発言に葬送だけでなく彩夏も驚きを隠せずにいた。

 だが驚いたのもほんの一瞬。直ぐに落ち着きを取り戻し二人。そして彩夏は言った、



「なぜ、このような野蛮な冒険者を護衛騎士にスカウトしようとしているかは分かりませんわ。そして、スカウトはお断りします。ここにいる葬送なら差し上げますのでどうかお元気で。」



 そう言って葬送を王子に押し付けて全速力でその場から逃げていった。

 ちなみに、この時の彩夏の足の早さは時速70㎞は軽く出ている。あの世界一早いウ○イン・ボ○トでさえ時速約40kmなのに。


 取り残された葬送は、彩夏の身代わりにされたと気づくまでに少しの時間を要した。

 そして状況を理解した葬送は、



「は?彩夏?あいつ、どこいったんだろうなぁ。あはは。」



 と言った。そして、顔が真顔で一切笑っていない。完全にキレている。王子の前でのキャラも忘れて。

 葬送から発せられている殺気は他人が見ると恐怖を感じるほどであった。

 そんな葬送の怒りを察した王子は、



「あ、僕何か悪いことをしたかな。ごめん...では!私はギルドに今回のあなた方の成果を報告だけしますので!お元気で!」



 気を使って葬送達から手を引くことにしたそうだ。それにしても、王子とは表裏があって、更にこんなに簡単にも謝っていいものなのだろうか。

 まぁただ結果だけで考えれば王子お墨付きの依頼達成なのでとても楽に事がすすむので良かったといえるであろう。

 そして、王子はその言葉を走った後町に向かって走り始めた。自分の足で。王子なのに...

 後に残ったのは葬送と、忘れ去られていたであろう村人たち。

 葬送は彩夏を追いかけなくてはいけなければいけないことを思い出し、村人たちに別れを告げた。



「それでは、村人の方々失礼しました。また!」



 そう言って去ろうとしたら一人の村人に引き留められた。



「あの、言いにくいのですありますが、私たちは村人のような恰好はしているもののこれでも商人なのであります。一応クロエムの町でもナニワ商店という名で活動しているので是非寄っていただけると、であります!ではまた!」



 まさかの村人ではなく商人だったという勘違い!大変申し訳なく思っていることだろう。

 そして、なんといってもナニワ商店。ここはとても気になるところである。

 だが今は、



「彩夏!お前は絶対に許さないからな!覚えてろよ!」



 彩夏に対する怒りにあふれていた。



 神様


 あぁあぁ、なんか複雑

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