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本当のチートはどっち


「ねぇそうくん!これから初クエストだよ!楽しみだね~」



「うん、そうだね。」



そう、今から葬送たちはこの世界に来て初めてのクエストに出掛けるのだ。まだまだ駆け出しの8級冒険者として。

目標はクロエルの町の南にあるトリミニア街道というところに行きオーガーなどを倒すのだ。駆け出しの8級冒険者が。

ちなみに武器などという物騒なものは一切持っていない。なぜなら、買う時間と金がないので。



「よーし出発進行ー。それで、どこにいけばいいんだっけ?」



「確かここを南に出て歩いとけばいいんじゃなかったっけ。だよねりりあ。」



『すぅ…すぅー』



まだ寝続けているりりあは二人の言葉を耳にいれることなく寝息をたてて寝ている。なので、


((あやか(ちゃん)!))


思いっきり叫んでたたき起こしてあげることにした。しかし、それにしても、よく掛け声もなしにここまできれいに声を揃えることができるものだ。さすが幼馴染みといったところだろうか。

そして、りりあは、



『は、はい!なんでしょう!…あ、葬送と彩夏ちゃん。どうかした?』



「寝過ぎだよ。あのさ、トリミニア街道ってここを南に出て歩いとけばいいんだよね?」



『そんな常識的なこと聞かないでくださいよ。』



りりあ曰く、そんなの聞かなくても分かるだろうということらしい。昨日この世界に来た葬送達にこの世界の常識を押し付けられても困るのだが。

遠回しではあるが、トリミニア街道には南に出てからいけばいいとりりあが言ったので、葬送達はそこに向かい始めることにした。



「クエスト、クエスト、初めてのクエスト♪」



初めてのクエストとは、そんなに楽しみなものなのだろうか。普通は「今回のクエストが何事もなく達成できますように」などと願うものなのだ。

彩夏はいいように言えばポジティブ、悪いように言えば危機感を持つことのないただのばか、となる。


そして、町を出てからおよそ30分ほどたった頃、葬送たちの前方からなにかを燃やしているのか、大きな煙が上がっていた



「ねぇ、あれ」



「うん、多分あれが目的地だね。よし、初クエスト気合いいれていこう!あ、寄生してる間殺されないように守っててね」



「よーし!ちょちょーいって片付けちゃうんだから!えーめんどくさいなぁわかったよ。」




そう、あの煙はゴブリン群れが炊いているものだった。ひとついっておくと、ゴブリンにもそのくらいの知能はある。

そして、葬送は創造でゴブリン達を蹴散らす訳ではないらしい。寄生してゴブリンのステータス奪うとか鬼畜すぎである。

彩夏は寄生して動かなくなった葬送を守るということでひどくテンションを落としていた。しかも、今回が初めての戦闘なので思うように動けないのが残念なのだろう。



「あ、まって、ちょっと試してみたいことがある。『創造、シェルター』」



ボトッ


葬送がそう言った途端二人の目の前に車の大きさ程の鉄の塊が現れた。



「おー、成功成功。よし!これで隠れられるな。ということで彩夏、これで守らなくても大丈夫だよ」



「…なに、これ。おかしいよね絶対!これ、絶対私の以上にチートスキルだよね。私、こんな馬鹿みたいなステータスよりチートスキルが欲しかったんだけど。どうにかなりませんかね!」



彩夏がそう言うのも無理はないだろう。今、葬送が持っているスキルのうち約半分がチートスキルのだから。


ちなみにそのチートスキルを改めて紹介すると、



リトライ ある時期に戻りたい又は死んだときに時間を越えて

     過去に戻ることのできるスキル。


寄生 相手の身体に乗り移り自由に操作する又、ステータスや

   経験値を奪うこともできる。


創造 最大MPの3/1使うことで意識したものを創造する。

   但し幾つかの誓約有り。今は不明


EXP貯蓄 獲得した経験値を貯めて、自由に振り分けることが

    できる(他者にも授与可能)

    豆知識

    ステータスの差がある程獲得できる経験値が多い



という感じだ。分かって戴けただろうか。このスキルの有用性を。

たとえステータスが低くとも、これがあればほぼ無敵に近いほどの力があるのだ。

なので彩夏がそう言うのも納得できる。

そう、ステータスで埋めることの出来ないものを葬送は持っているのだから。


話が多少逸れたので戻すとしよう。


今回、葬送は動けなくなった自分を守るためにシェルターを創造したのだ。彩夏を悲しませたくない。ただそれだけの理由で。

そんなことで彩夏の気持ちなど気にもしない葬送は、


「あれ、嬉しくないの?全力でモンスター倒せるんだよ?まぁいいか。じゃあ行くよースタート!」


勝手にモンスターに寄生し始めた葬送。

突然のことに思考が追い付かなかった彩夏も数秒遅れで、


「あ!ずるい!抜け駆けは許さないからね!」


と、こんなんでゴブリンの軍勢とたった二人の小さい戦争が幕を開けたのであった。


???目線

なんか締まらないなぁ

更新するする詐欺してます

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