3話
いつも大体3000字くらいで一話にしてるんですが……どれくらいが良いんだろうか?
ちなみに、今回は少ないです
3000字書くの、結構かかりますね…
これから短くなるかもですが、よろしくお願いします
鈴梨先生の手作りお弁当を渡します宣言が行われてから次の日の昼。
前日の夜は、初めてのお義母さん以外からの女性からお弁当をもらえるということで、目がさえてしまい、寝ることが出来なかった桃前数多十兵衛です。
あれからの授業はまったく耳に入ってこず、さっきの授業までお弁当のことで頭いっぱいだった。
昨日の夜なんて、弟の辜月に「おやすみ」と言われて、「お弁当!」と返してしまったくらいだ。
今、鈴梨先生がくるのを寝不足で充血した目で今か今かと待ちわびているところだ。
「と、桃前数多君…」
「ひゃい!!」
「………」
鈴梨先生、沈黙が痛いです。
「ふふ、なんかとても以外です」
「何がでしょうか?」
「いえ、桃前数多君はこういうこと慣れている人だと思っていたので」
それは酷い思い違いだ。
「ははは、そうですか……。本当は、こういう恋愛イベントは初めてなんですよね」
俺がそう言うと、鈴梨先生はいきなり慌てだして言った。
「れ、恋愛だなんて!?いけませんわ、生徒と教師なんて!禁断の恋なんて!」
「………」
「な、何ですか?」
「結構そういうのが好きな方だったんですか?もしかして、教師になったのも……」
俺がそう言うと、鈴梨先生は肩をビクつかせた。
あ、図星なのね。
俺はそれを察して、軽やかにスルー……することなく突っ込んだ。
「どうしたんですか?あ、もしかして図星ですか?」
「……ぅよ」
「はい?何って言ったか小さくて聞こえなかったので、もう一度お願いします」
「そうよっていったの!」
「うわ!そ、そうですか……」
かなりの大声だったのでびっくりしてしまった。
(それにしても、潔く認めるとは……。)
まあ、これ以上突っ込むのも野暮なので。
それに、あまり人のことを詮索するのは良くない。
今更で、お前が言うなって話だが。
「私ね、教師と生徒がいつの間にか惹かれあって、そして恋に落ちていくって小説が大好きだったの。教師になった理由の99%がその小説の影響っていっても過言じゃないわ」
あ、語りだしちゃったよ。
しかも、ほぼ小説が理由じゃん。
これは、どうする……止めるべきか?
いや、でも少し気になる。
それに、内に留めてないで誰か話す相手がいたほうが良いって聞くしな。
ど、どうしよ……。
「それでね、教師暦2年目でやっと念願の担任になれることになったんだけど、それがしかも男子一人しかいないクラスって聞いて」
え、もしかして心配してたの?
確かに、先生になれるくらいだからそれなりに武姫や武器を使えるだろうけど、やっぱ怖いか。
「これはラッキーなんじゃないかと」
まさかのカミングアウト!?
それ、生徒の前で言っちゃいます!?
しかも、その当の本人があなたが話している人間なんですけど……。
「しかも、顔を見たときに結構好みで、キッターって思って」
だから、本人が目の前にいるから。
しかも、考え方が欲にまみれていてあなたが好きな恋愛小説と違うでしょ。
徐々にお互いが惹かれあうのが好みだったんでしょう?
「だから、私と徐々に惹かれあう恋をすること前提でお付き合いしてくれないかしら?」
んん?お付き合い?何それおいしいの?
って、そうじゃなくて、徐々に惹かれあう恋はわかるけど、それを前提としたお付き合いって何?
やけに長スケールな恋だな。
いや、いやじゃないんだけどね。
やっぱり、生徒と教師だし。
「いや、駄目でしょ」
「大丈夫です。校内恋愛は禁止されてませんし、生徒との恋も学園長に聞いたら了承してもらえました」
「おい!」
学園長、それは了承しちゃ駄目だろう!
「桃前数多君、いや数多……あなた」
「いや、しかも最後似てるけど、違うから」
「酷いです。すぐに必要なくなったら捨てるなんて」
当然、恋愛経験0+女の子と話すスキル初級の俺にはこの対処は厳しいものがある。
「あなたは私の生徒ですよね」
「まあ、はい」
「あなたは今日私の作った弁当食べるんですよね」
「……はい」
何でそんなこと聞くの?
言うの恥ずかしいんですけど。
「………すよね?」
「はい?」
「いやったー!」
「うぇ?え、え、何?」
「これで徐々に惹かれあうカップルですね」
いや、徐々に惹かれあうカップルも少し疑問ですけど……
何でそうなった!!
次回は徐々に惹かれあう恋(笑)を書こうかと思います
そんな恋経験ないので変だったらすいません
誤字・脱字ありましたら言ってください