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ネズミ小僧  作者: M.M
1/2

初日

暑い。

汗がでてきた、暑い。ムカツクくらい暑い。



冷房はなく冷蔵庫は生暖かい。

コンビニらしきものはなく、あるのは畑、広くない道路にご老人が一人。




夏休み直前に高校生生活二回目の私、森永 りんがこんなヘンピな田舎に来た理由は法事ともう一つ理由があった……




ミーンミンミンミーン

ミーンミンミンミーン


外からダイレクトに聞える。冷房はなく汗まみれで探し出し扇風機を見つけたはいいが、回転がイマイチで全然涼めない!



蚊取り線香をたいて窓を全開にあけた。

が、やっぱり暑い…


一年ぶりにきた父の実家は荒れ放題だった…




元からボロ家だったそこはさらに磨きがかかっていた。ごみと言うべきか否か、物が散乱して足の踏場はわずか………






カサカサッ




物に埋もれている部屋でそんな音がした。

なんだろうと思い、行くと驚いた。




チュウチュウチュー






ネズミだ!

しかも一匹だけでなく数匹いてたむろしていた。





「ぎゃっネズミがいる!お父ーさんっネズミ!」


「本当だ!しっしっ!」



カサカサカサカサ



ネズミはいなくなったがフンや食べ散らかした足跡は残った。



カサカサ


カリカリ



天井から聞えてきた。まだ小さい住民がたくさんいるようだ……






(こんな所で一日でも泊まれるかっつーの!!)




もうやだ。

帰りたい。

今日にも帰りたい。

もう切実に帰りたい。



「どーやって寝んのよ?!こんなごみ屋敷並な部屋で!」


「ちょっと片付けして布団しけばいいだろ」

「嫌ーっ!フンだらけだは、ごみの山はでバイ菌いっぱいぢゃない!布団だってホコリまみれよっ!」




母と父が言い争う最中、私は布団が無事が見に行った。



(こんな事なら私一人来るんぢゃなかったっ)



…実は私には姉と妹がおり、2人共夏休みにバイトやら部活で行きたくないと言って来なかった。



私だけがヒマ人で生贄となってしまった、、



(くっそー学校休めたはいいが逆に損した気分だっつーの)




私はよくぶちぶちと愚痴を思うが決して人には口で言わない。



面倒だからだ。




何を考えてるの?とか悩んでるの?


と質問されても一から十まで説明をしてもキリがないから答えはいつも同じ。




「別に。」




こんな事ばかりだからあまり友人はいない。



気を許せる友人は一人もいない。




別に寂しいとかはなく毎日が脱力したような日々を送っていたが、不満はなかった。




(うわっ布団カビカビぢゃんかっ)



マシなのはないかと探そうと思ったら足下にあった物を蹴ってしまった。


ちゅぅちぃーちぃー




なんと鳥もちならぬネズミもちにかかっていた小ネズミ一匹がいた。もう虫の息みたいだ。




始めに見た時は驚いたが動けないなら別に怖がる必要もない。



こんなに近くで見る機械がなかったため気がついたら穴が空くくらい見ていた。




(よく見るとちょっと可愛い…か?)



見ていたら変に情がついてしまった。

好奇心でついついさっき食べたカップ麺のかやくをあげてしまった。


小ネズミくんはもちにくっついた手足を引張りなが貪るようにら食べていた。





(別に癒されはしないけど、退屈しのぎにはなるな…)



そんな事を思いながら今日が終わろうとしていた。



これが私と小ネズミくんの出会いであった―





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