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陰陽師物語  作者: 睦月火蓮
捌幕
53/61

常闇の領域

奥に進んでいくと…はっきりとわかった。中にはいって数分、俺は溜め息が出た。


陽矢「はぁ…」


暦「…」


夜月「陽矢。大丈夫か」


桃芽「ここまで強い妖気を感じたのは…初めてですわ。少し気分が悪いですわね…」


夜桜「えっ、大丈夫?背負おうか?」


桃芽「結構ですわ(怒)」


夜月「…無理はするな」


陽矢「…おう」


気付いているのか分からないが…一歩踏み出した瞬間から無数の妖怪の殺気を感じていた。

やっぱりそう簡単には進ませてはくれないようだった。

一々相手にしていちゃ…呆れてため息も出るっての。

暦と夜は多少今の俺みたいに呆れた(というか面倒そうな)顔をしているが、流石はベテランってこともあるのか、父様と叔父様は顔色一つ変えないで退治していってる。

…ていうか、霊力だけで見たら暗闇でも見えるようになったんだが…これ、武器持ってないの桃芽と夜桜だけじゃね?


夜桜「…桃芽に傷でもつけたら【自主規制】する…(小声)」


陽矢「(思考ダダ漏れじゃねえか)」


心の中で突っ込んでおいた。

やっと明るい所に出れたかと思うと…


天邪鬼「来たか、人間ども」


吉平「…」


広い空間の真ん中で、顔を覆っていた薄い布を外したらしい天邪鬼が立っている。

…ここまで来るとなんというか。


吉昌「…何がしたいんだが」


吉平「…呆れてものも言えないな」


二人が呆れているのも当然、何故か父様と同じ姿に化けていた。違いとすれば、狐面を斜めにつけているということと服装だ。


夜月「馬鹿か貴様」


桃芽「馬鹿というより、阿呆ですわね」


暦「バカもアホもそう大差ねえよ…」


夜「というか喧嘩売ってません?」


陽矢「お前の正体なんか分かってるんだよ、化け狐」


天邪鬼「誰が化け狐だ。我にはツヅラオという…」


自分から名前明かしたし。

(自称)妖魔王‐九尾・ツヅラオ。


天邪鬼→九尾「フン。貴様ら如きに我が真の姿を明かす程も無かろうと思ったが…

 貴様らの減らず口を聞いておれば、我という妖魔王をこうも馬鹿にされては…本気を出すまい」


奴の背からまた九つの尾が現れ、全身を覆ったかと思えば…。

尾が上に上がった時、狐面を付けた妖怪・九尾(キュウビ)の姿になっていた。


九尾『我をコケにしたこと…彼の世で後悔するが良いわ!』


陽矢「それはこっちのセリフだ、馬鹿狐」

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