小さな部屋
月狼と火狐に引っ張られて無理やり連れてこられた。
陽矢「…ったく、何すんだよお前ら…」
「キミが遅いからだろう、ヨウヤ」
「ボクらについてこれないなんてそれでもここの人間なの?」
陽矢「はぁ?…って、誰だアンタら!?」
目の前には銀色の長髪で青い目の男性?と金髪の赤い目の女性?…あ、二人とも青年ぐらいか。
「誰って、俺だ俺。月狼だ」
「ボクは火狐だよ?」
陽矢「…はーっ!?」
こいつら擬人化できたのかよ!つーか可愛らしい姿だったくせに擬人化したら無駄にカッコいいじゃねえか!
ん?でも火狐は綺麗な女性の姿だし雌だし別にいいか。
月狼「なんだ、羨ましいか?俺の方が身長高くて羨ましいか?」
陽矢「こっ…このヤロ…」
コイツスッゲー腹立つな…!
火狐「それは大人気ないよツキロー。ボク達の方がヨーヤより年上なんだから当たり前だろう」
陽矢「と、年上?…どんぐらいなんだ」
月狼・火狐「「ヨウヤに+2」」
陽矢「あんま変わってねーよ。つーか夜月達と同じじゃねぇか」
聞いて損した。せめて+5だったらまだマシだった。
陽矢「…で、俺をここに連れてきて何だよ」
月狼「…お前可愛げなくなったな」
陽矢「お前に言われたくないわ!」
火狐「まぁまぁ、そう熱くなるなよ。ボク達がキミをここに連れてきたのは…キミのその情けない顔をモモメちゃん達に見せるわけにはいかないんだ」
月狼「それと、記憶が戻ったお前がヨヅキにどんな態度するかを聞きたい。俺もヒノコも主に憑依している以上、お前の意思が聞けないからな」
陽矢「…」
少し冷静になって、部屋全体を見渡す。…よく見れば、俺が使っていた部屋だ。
月明かりでかろうじて見えるんだが…どうやら俺がいなくなった後もこの部屋はちゃんと整理されていたらしい。
なるほどな…確かにここなら、大丈夫そうだ。
月狼「それで、お前はどうするつもりなんだ」
陽矢「…。…叔父様達にはもう伝えたが、まだ、夜月達には黙っていようと思うんだ」
月狼「…そうか」
陽矢「『どうして言わない』とか、聞かないんだな」
月狼「俺がどう言おうと、ヨウヤが決めたことだ。口出しする権利なんてない」
火狐「ボクも同意見だ」
陽矢「…ありがとう」
月狼「それより、そろそろ戻らないとヨヅキ達も怪しむだろうな。早く出るぞ」
火狐「どうやら顔もいつも通りみたいだしね」
陽矢「…ああ」




