霊神村‐神社
あの人に案内されるまま、俺はどこかに向かっていた。
ついた場所は、村全体が見渡せる少し高い丘に位置した神社。
その隣に、例の祠があった。
清明「こっちじゃ」
陽矢「…」
祠の中はやっぱり四神の時と同じで、岩肌がむき出しになっていた。
広い所に出たかと思うと…そこは、いきなり景色が変わった。
陽矢「…花畑?」
『よく来てくれましたね。「九十八」、そして「百」』
陽矢「…?」
俺が周りを見ていると、赤と白の着物姿の綺麗な女性がいた。
ん?九十八?
『私の名は、天照。日神祀を護る5神の頂点に立つ者です』(※麒麟じゃないのは気にしない)
陽矢「…」
今まで見てきた神様達は皆、龍とか鳥とか亀とか虎とか…全部獣だったから、こうして人の姿をしている神様を見て唖然としていた。
天照『おやおや。私のこの姿にポァッとして…そんなに驚きましたか。ヨウヤ』
陽矢「俺の名前!…なんで、知って…」
天照『当然であろう。私はこの霊神村を長い間見守ってきたのだから』
天照は微笑みながら俺の方によっきりと歩くと、俺の目線までしゃがむ。
天照『よくぞここまで来た。其方に、5神最後の我が力を授けよう。
ここに、巫月夜を』
言われた通りに笛を出した。
天照から力を授かると…突然、十六夜の形になった。
ただ…今までと違い、持ち手の近くにある刃には三日月型の飾りみたいなものがついて、刀身が…金色の光を帯びている。
天照『それが宝剣・十六夜の真の姿。実を言うと、其方が本来の十六夜を見たのは、これが二回目。
目を閉じよ』
陽矢「…」
天照に言われた通り、目を閉じた。
…確かに、俺は知ってる。
この光…
天照『…思い出すの。其方が、何者だったか』
陽矢「……。…!」
突然だった。
何の痛みもなく…脳裏に浮かんだ、俺の記憶。
俺は…──




