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陰陽師物語  作者: 睦月火蓮
陸幕
39/61

翌朝

倭代「やぁ、良いお目覚めかな。陽矢君」


あんなことがあって良い目覚めもクソも無いわ。


吉昌「…お前達が寝静まった昨晩、笛の音が聞こえてきてな…。かと思えば桃芽が珍しく走ってきたので、ただ事では無いと思い見に行ったのだが…まさかああなっていたとは」


説明ありがとうございます。


暦「しっかし、なかなか引っぺがすのに苦労したぞ。あの札」


夜桜「僕と暦、新米陰陽師二人だと力を合わせても陽矢君をこっちに引き留めておくのが手一杯だったよ」


陽矢「…。…なぁ、夜月は…?」


桃芽「ご自分の母上様の所ですわ。ここ数年顔を合わせていなかったので、あちらでの報告も兼ねるそうで」


…ああ、そうか。


陽矢「病弱だったんだっけな……」


桃芽「?…。…何故、知っているのですか?」


陽矢「え?……あ…」


なんで知ってんだ俺。全然知らない筈なのに…。

訳が分かんねぇよ…。


夜桜「…桃芽。ちょっといいかな」


桃芽「はい?」


夜桜「いいから。あ、暦と夜もね」


暦「またかよ」


夜「まぁまぁ…」


…え?何、俺だけ残すの?何、この意図的な嫌がらせ(?)。


倭代「気を使われちゃったみたいだよーヨっちゃん」


吉昌「…みたいだな」


和佳「今戻ったぞ」


皆が出て行ったと同時に和佳さんが入ってくる。

…お爺さん?


「儂の名は陰陽寺 清明(セイメイ)。この村の陰陽師の一人じゃ」


陰陽師‐陰陽寺晴明。


清明「…お前が陽矢、か」


陽矢「…は、はい」


清明「そうか…。…あの頃より成長したようだな」


陽矢「…?」


なんだろう…この感じは。なんか…懐かしい気がする。


清明「お前が妖魔・九尾の魔の手から遁れる為、日神祀を出てから儂はお前の姿を見ることが出来なかったが…その成長した姿を見れて一安心した」


陽矢「…」


清明「陽矢、儂についてきなさい」


陽矢「…?」


よくは分からないけれど、俺はその人についていくことにした。

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