第五話 『強襲用オート』
今回ご紹介するのはあの流鏑馬バイク・「強襲用オート」です。
とある車庫
オルゴイ
「どう見てもカワサキ・KLX250のスケールアップだな。」
独
「まぁな。
以前解説したケブラー樹脂や強化型ケブラー樹脂を使用。
タングステンやチタンも使って強靭化と軽量化も同時に達成してる。」
ヴァン
「さすがにエンジンは市販品でしょ?」
独
「そうだな。
だが排気量は400㏄クラスだから若干大型化してる。」
オルゴイ
「まるっきり新造と変わり無いな。
見た目が自衛隊の偵察用オートと殆んど変わらん。
けどエンジンが完全に防弾板で覆われてるし後輪の後ろに燃料タンクが増設してあるし。」
独
「その燃料タンクも戦闘機並みの防弾対策が施してある。」
オルゴイ
「防弾ゴムによる自動防漏タンクと不活性ガスによる自動消火装置か。」
独
「その上には二重の防弾板が張られてる。」
ヴァン
「なるほど、だから戦闘機仕様なんだね。」
オルゴイ
「そう言うことだ。」
ヴァン
「それで、実際のところどれぐらいの防弾性能があるわけ?」
オルゴイ
「驚く程のものじゃないが、バトルライフル程度の、西側で言う7.62㎜クラスの弾丸は通さないだけの能力は持ってる。
だからいざというときはこのバイクを盾にして身を守ることも可能だ。」
独
「首都高での銃撃戦の時には重宝したな。」
オルゴイ
「その前にお前の流鏑馬の方が凄ぇって。
と言うことでお前、今日から流鏑馬戦車な。」
独
「どこの90式戦車だよ。
北海道しか守ってねぇじゃんか。」
ヴァン
「どういうこと?」
オルゴイ
「陸上自衛隊の、北海道を担当地域とする北部方面隊のみに実戦配備されている日本の第三世代主力戦車の渾名だ。
米軍もビックリの行進間射撃――走行中に目標に向けて射撃する方法――での標的命中率を叩き出したことから付いた渾名だな。」
ヴァン
「なるほど、だから北海道しか守ってない、って言うことなんだ。」
オルゴイ
「え、そっち!?
流鏑馬の方じゃねぇのかよ。」
ヴァン
「流鏑馬ぐらいわかるよ。
何度も実際に見てるし。
何で北海道なのか意味がわかんなかったんだよ。」
オルゴイ
「さいですか。」
ヴァン
「さて、キリキリ行くよ。」
オルゴイ
「あれ、流すんですかい?」
ヴァン
「流すよ。そこは。」
オルゴイ
「さいですか。
じゃあ次に行くか。
このバイクの速度だけど、原型の偵察用オートが時速100㎞/h出せるのに対し最大300㎞/hまで出せる。
エランド戦時にそれぐらいでぶっ飛ばしたけど、ありゃ下手すりゃ事故死だな。」
独
「やらせた張本人が何言ってんだ?」
オルゴイ
「サーセン。」
ヴァン
「作者なのに自分で作ったキャラに謝ってる!?
どんだけ腰低いのさ!?」
オルゴイ
「気にしたら――」
独・ヴァン
「「“負け”だろ」だよね?」
オルゴイ
「………………
……セリフ 取られた……」
独
「しまった、作者がヘソ曲げちまった!?」
ヴァン
「イジり過ぎたかな?」
オルゴイ
「いや~、まさかセリフを先取りされるとは。」
独&ヴァン
「「復帰 早っ!?」」
オルゴイ
「所詮そんなもんだよ。
それで、他に何か紹介するべき特記事項ってあったっけ?」
独
「いや、それぐらいだろ?」
ヴァン
「それじゃあこの辺でお開きかな?」
オルゴイ
「そうだな。
それでは今回はこの辺りで。
次回をお楽しみに。」