↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR

一途な想い

一途な想い〜ミユキ

作者: みみ
掲載日:2026/10/17

えっ、どうして?…違った

「こんにちは。僕のこと覚えてますか?」

「ええ、弟さんよね。」

「ずっと憧れてました。僕と付き合ってもらえませんか。」

「あなた、彼女がいるのよね?」

「はい…」

「彼女と別れたら付き合ってあげる。」

「いいんですか。」

私はなんてことを言ってしまったんだろう

◇

「彼女と別れてきました。僕と付き合ってもらえますか。」

「…」

最初は言葉にならなかった。こんなにあっさり?あれほど仲睦まじかった二人が…

「約束だから…てもなんで私なの?」

「ずっと憧れてました」

「何も知らないのに?」

「知ってるつもりですし、これから知ればいい」

「でも私は…」

ああ…ごめんね。また壊してしまった

◇

社会人5年目、そろそろ結婚をと思っていたのに、なかなか彼と会えなくなっていた。

「大きなプロジェクトに参加することになったんだ。残業が多くなって会えなくてごめんね」

「うん。ヒロも大きな仕事を任せてもらえるようになったんだね」

「でも土日は会えるよね?」

「できるだけ時間をつくるよ」

「一緒に暮らしてみない?そしたら寂しくないし」

「そうだね。少し落ち着いてからでもいいかな」

「部屋も一緒に選びたいし、できるときに少しずつでも準備しようか」

「楽しみだね」

なのに…なかなかプロジェクトに終わりは見えず、会えない日が続いた

寂しいな…

◇

「皆んなで飲みに行かない?」誘われた夜だった

流れに身を任せて、職場の先輩の一夜の過ちを犯してしまった

寂しさを埋めるための一夜だったはずが、その後もズルズルと

ある日の帰り、先輩と一緒の姿をヒロに見られた

ヒロは何も言わなかったけど、去り際に「ごめん」とだけ告げて通り過ぎた

私は追い縋ることもできず、立ちつくした

◇

その後、親の勧めでお見合いをすることになった

とても良い人だった。でもトキメキはない。

結婚の準備は順調に進められた。夫になる人とは準備を進める中で好ましく思えるようになった

気がつくと、結婚式の朝を迎えていた

結婚を祝福するような晴れ渡った青空だった

髪を結い上げ、ウエディングドレスを身に纏いバージンロードを歩く

私、幸せになってもいいかな…

◇

結婚休暇が終わり職場復帰をした日、貧血をおこして倒れた 妊娠がわかった 3ヶ月だった

夫との子ではない 悩んだ

頭の中が真っ白だったのに、なぜかヒロに手紙を書いていた

妊娠の事実を書き、ヒロに助けを求めた

返事はなかった

子どもは先輩との子であったが、彼は既婚者のため頼ることはできなかった

夫に事実を告げ、子どもが生まれた後に離婚することになった 彼の温情だった

◇

やがて子どもが生まれ、離婚が成立した

シングルマザーとして生きていくことになった

性懲りも無く、またヒロに手紙を書いた

忘れられなかった だから縋ってしまった

私と子どもの側にいて欲しい そんなときだった

「ずっと憧れてました」

「何もしらないのに?」

「知っているつもり…」

ああ、あの手紙を見てしまったのね

ごめんね 側にいてくれるなら誰でもよかったの

ヨシくんと彼女は昔の私とヒロみたいで微笑ましかった。二人には幸せになってもらいたいと思っていたのに許して…

◇

そして、私はヒロの弟、ヨシくんと結婚する

2度目のウエディングドレス、ささやかな結婚式

今度こそ幸せになってもいいかな

ヒロとは結ばれない運命だったけど、違う意味で家族になれたね

ごめんね ヒロ、これからも好きでいていいかな

ごめんね ヨシくん、愛ではないの

ごめんね もう一人のミユキさん、あなたの大切な人を奪ってしまって


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。