やさしいシンリ体系
ティッシュ箱に見出した天使のような
まな板の上で起きた奇跡のような
日常の神話、聖なるガラクタを
目覚まし時計と一緒に祀る
明日という日は
今日のこの神話と地続き
過去とは、
嘘のようなマコト
未来とは、
超常現象をまるきり否定する科学
過去からみれば、沈む魂であるものが
未来からみれば、疲労した心身であって
書き込んだ日記は聖書として
睡眠は魔術として
内々に了解して飲み込めば
そのまま救世主になれるだろうか
天の声がする
お前自身を守れと忠告してくる
過去よ、死ね。と吐き捨て
未来よ、手を繋ごう。といざなう
そうして日常の神話は
科学と折り合いをつけ
現実に溶けてゆく
ヨゴレが増えるのはそのせいだ
ヨゴレればヨゴレるほど
天国に近づく
誰だって気づくわけはないが
気づいたところで得はない
かなりつかれました