ー フルール ー
ルイ殿下が病によりなくなったと、また、王もその病にかかり、療養に入ることが国民に発表された。
そして、しばらくの間、王妃と王弟で国を治めること、ロナルド殿下の立太子、リゼと殿下の婚約も伝えられた。
カイルは、まだ心が追い付いてないが、動いていないと自責感に押しつぶされるとの理由で、殿下の側近として忙しく働いている。
兄をなくしたのだ。自分が神の愛し子との理由で、自分を守るために。
ロナルド殿下と私の婚約は、殿下の立太子により、長子の私が将来父の爵位を次ぐため解消されたということになった。
そして、カイルが私の婚約者となることで、殿下の側近になることを許されている形だ。
私は私に戻れた。
でも、失ったものは大きい。
素直に喜ぶことはできずにいた。
ある夜、夢を見た。
男性が女性に求婚している光景だ。
その女性が、直感的に愛未様だと分かった。
男性は、面影がルイ殿下に似ている。
愛未様が泣いている。
優しく男性が抱きしめている。
愛未様が手をだし、男性が薬指に指輪をはめる。
愛未様は涙を流しているが、とびっきりの笑顔だった。
とてもあたたかな夢だった。
そのことを、朝起きてすぐカイルに話した。
そしたら、カイルもその夢を見ていたと。
でも、自分の希望が夢となって表れたのだろうと逆に落ち込んでいたらしい。
その時、ふわっとあたたかな風を感じた。
ルイも愛未も幸せだよ
そんな声が聞こえた。
ねぇ、愛未様。
これはハッピーエンドと呼んでいいでしょうか。




