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フルール(愛未)13
愛未はずっと祈っていた。
怪我はないだろうか、妖精たちのいたずらに会っていないだろうか、夜も不安で眠れず、ずっと祈っていた。
自分のことはいいから、フルールとカイルを助けてください
お願いします
朝が来てもずっとずっと祈っていた。
食欲もなく、夕飯、朝食、昼食とまともに食べていない。
コンコンコン
ノックの音が聞こえ、はっとする。
「エレンです。入ってよろしいでしょうか」
侍女のエレンがきた。何の用だろうか。許可を出すと、
エレンはシナモンケーキと紅茶のセットを持ってきていた。
「ありがたいのだけれど食欲が・・・」
「フルール様の体のためです。それがあなたの務めですよ」
愛未は驚いて動けなかった。
「私はフルール様の侍女です。どんなことがあってもフルール様のために動きます。しっかり食べてくださいね。カイル様もそんなフルール様を見たら心配してしまいます。」
「・・・ありがとう・・・ございます。」
「侍女に敬語は必要ありませんよ」
エレンはにこっと笑い、お辞儀をし退出していった。
(気づいてたんだ・・・)
愛未はケーキを食べる。
とてもおいしかった。
エレンの言うとおりだ。
私はフルール様の体を預かっている身なのだからしっかりしないと。
まもなく18:00となる。




