王妃3
3人でしばらく抱きしめあった。
互いが互いをいやすように、励ますように、守るように、支えるように。
しばらくして王妃が口を開いた。それと同時に3人の腕がほどける。
「アレクサは・・・今は使い物にならないわね」
王は、ルイを抱きながら点を見上げ、「ルイ、る、い、わたしの、せい・・・」とつぶやき続けていた。
焦点は合わず、自我を保てていない。
「これからの指揮は私が取ります」
王妃は入口の前にいるミーナに指示を出す。
「ミーナ、ドアの前にいるわね」
「はい」
「早急の案件と伝え、宰相と王弟殿下をよんできて。あと、エル公爵とその息女フルールを王宮に来るよう早馬を出してちょうだい」
「かしこまりました」
ミーナの足音が遠ざかっていく。
「ロナルド、カイル、ルイをそこのベットに寝かしてあげて。」
ロナルドとカイルは王の手からルイを持ち上げようとする。
王は抵抗もしめさず、2人でルイを運んだ。
王は腕をだらんとさげ、茫然自失状態であることには変わりがない。
ルイをきれいにベットに寝かせてあげる。
顔は微笑んでおり、亡くなっているなんて嘘のようだ。
衣服についた血まで美しい模様のようにみえ、ルイ自体が芸術品のようだ。
しかし、何度確認しても、息はしておらず、脈はなく、体は冷たい。
トントントン
「王妃様、遅れて申し訳ありません。サミュエルです」
「宰相だけ入って。ミーナ、悪いんだけれどまだ入り口の前で待っていてくれる?」
「かしこまりました」
ガチャ
ドアが開けられた。
しばらくたち、王弟が到着する。
「試験が終わったんだろ。早急の用事とはなんなんだい。ミーナちゃん。」
「私にはわかりかねます。申し訳ありません」
王弟も入室し、
バタン
とドアが占められた。




