表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/88

婚約者


この世界では、貴族の子息女は必ず学園に通う義務がある。

朝の支度をすまし、玄関ホールへとリゼとともに出る。

公爵家子息女には、侍女と護衛がつくことが許されている。


フルールには、侍女のエレンと護衛のカイルがついてきた。

「カイル、エレン、行きましょう」声をかけた時、

ちょうど公爵家前に、馬車が止まった。

フルールの婚約者第2皇子ロナルドが下りてきた。


ロナルドはフルールとリゼ二人が並んで待っていたことに、驚いていたが、なんとか平静を保っていた。

「・・・今日はリゼ嬢も一緒に行くのか」


「そうですわ。これからも。3人で学園へ向かいたいのですけれどもよろしいでしょうか」


「・・・かまわん」


2人をエスコートし、ロナルドも馬車に乗り込んだ。


フルールとリゼは仲良く隣に二人で話をしている。


「・・・フルール、何かあったのか?」


「何もありませんよ殿下。」

「そうですよロナルド様」


ロナルドはキツネにつままれたような顔をしていた。


ロナルドは、フルールが初恋だ。もとはリゼのように天真爛漫な少女だった.。

だが、フルールは感情をなくし、冷たく、異母妹にきつく当たるようになった。

ロナルドはそれを注意したり、学園でもリゼを守るようになり、天真爛漫で、我慢強いリゼの姿に好意が芽生えた。守りたいと思った。「ロナルド」と名前を呼ぶことも許した。それが、フルールを、愛し合っている2人を引き裂く悪役令嬢と噂される理由の一つなのだが・・・。

父である王にも、フルールではなくリゼと婚約をしたいとすでに伝えている。まだ、許可は下りていないが。


フルールは以前のようなきつさはなく、天真爛漫ではないものの、凛としていた。きれいだと思った。


(俺はリゼ嬢が好きだ。今も何も変わらない。父上にも話を通している。それなのに、何を考えているんだろう)ロナルドは、フルールのことをきれいと思ってしまった自分に驚いていた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ