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第一王子2


私は生まれた時から前世の記憶がある。


大きくなるにつれて、当時の彼女が読んでいた本の内容と合致している点が多いと確信した。

そして、やるべきことが頭の中に浮かんできた。


母上が妊娠中も、生まれてくる子は双子だと確信していた。

そして、とうとう母が産気づいた。


出産の場は男子禁制だ。

私は身を隠し、様子をうかがっていた。


老侍女は産婆でもある。

王妃の出産はかなり時間がかかり、王妃の体力も気力も消耗していた。


一人目を出産後、「まだいる・・・」と産婆がつぶやいた。


王に報告したところ、「2人目が生まれたら殺せ」と老侍女に命令しているところを見た。


王妃に後陣痛だとなんとか誤魔化し、2人目を産ませた。

そしてすぐに、タオルにくるみ別室へ連れていった。そして、王妃の産後処置を、医師とほかの侍女に任せた。

王妃は出血が多く朦朧としており、2人目を産んだことに気づかなかった。



老侍女は、赤ん坊の泣き声が聞こえないところにまず逃げた。


外へ逃げ、森の中で古小屋を見つけた。

赤ん坊をそこにあったテーブルに置き、泣きながらナイフで刺そうとしていた。


「やめろ」

私は小屋に入った。


「第一王子様・・・」


「私の権限において殺さなくてよい。」


「・・・よいのですか」


「よい。しかし、この子とともにしばらく隠れていてほしい。援助はする。」


「・・・第一王子様。私は侍女でありながら産婆です。生まれた命を消すことは地獄に落ちるほど苦しいことです。この子を助けていただき本当に感謝申し上げます。」


「いや、これから苦労を掛ける。命を狙われる可能性が高い。女性にとって失礼かと思うが、髪を一房もらえないか。」

老侍女にナイフを渡す。


「承知しました。」

すぐに切って渡してくれた。


「あと、エル公爵の領地の近くであれば治安もよいし、何かあってエル公爵は堅実に判断してくれると思う。どうしてもの場合は、エル公爵を頼れ。」


「はい。」


「そして、まずはある程度生活に赤子に必要なものを調達してこい。申し訳ないがなるべく早く頼む。その赤ん坊は少し私が預かる。」


「え・・・しかし王子様にそのような」


「よい。」


「・・・承知いたしました。すぐ戻ります」


侍女が走っていく。



侍女が見えなくなった。

「そこにかくれているのはわかっている。王に老侍女を処分するように言われたな。出てこい。」


「・・・第一王子、よいのですか。」


「よい。お前は少し待て。まずはこれを王へ渡せ。」


「これは・・・赤子の手ですか」


「母と同時期に子が産まれそうな夫婦をいくつか探していた。そして、死産となった子の手首を頼み込んでもらってきた。」


「・・・」


「あとこの髪も一房も一緒に王に出せ。」


「・・・」


「そしてお願いがある。すべてを知るお前には、他言無用なのはもちろんだが、念のため急いで妻と子をつれて隣国に逃げてほしい。隣国への通行手形はとってある。これを出せば間違いなく通れる。」


「・・・承知いたしました。」


「こんな役を引き受けさせたこと悪く思っている」


「いいえ、第一王子にのために。妻子の安全も考えていただき感謝申し上げます。」

騎士は膝まづき、礼を述べた。




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