王3
第一王子もそろった。
「・・・」
皆深刻そうに黙っている。
「ロナルドは双子だった」
アレクサははなしはじめる。
「双子?!双子だなんて今まで聞いたことがないわよ!」
「シェリアの国では双子は幸福をもたらす者とされていたが、当時わが国では双子は忌み嫌われる者だった。シェリアが私のもとに嫁ぐため、双子に関する国の考えが違うことを何とかしようとしていたが、慣習というのはなかなか浸透しなかったため、双子は忌み嫌われる存在ではないと証明する資料を集めていた。さてこれから、というとき、シェリアが双子を産んだ。シェリアは出産後朦朧としていたため双子であったということを覚えてなかった。そのため、その時点では第3王子は忌み嫌われるものとして、シェリアもそんな双子を産んだ女として国民に思われると考え、第3王子を亡き者にするように、老侍女に命令した。そして、老侍女も始末するよう騎士に命令した。」
「なんてことを・・・!」
「騎士からは老侍女の髪の毛と赤子の手くびを見せられ、第3王子と老侍女は死んだと思っていた。」
「ひどいわアレクス!人殺し!」
シェリアは泣きわめいていた。
「しかし、そいつは生きているではありませんか。フルールの護衛として」
ロナルドが問いてきた。
「・・・数年後、エル公爵、グラントが謁見にきた。老侍女は生きており、第3王子を育てていたこと、自らの寿命が近付いているため公爵家に助けをお願いしたいと申し出てきたとのことだった。」
「私は露呈を防ぐため再び始末するようグラントに伝えた。しかし、グラントは、その者が娘フルールを誘拐から助けてくれたことから延命を願いでてきた。娘を救ってくれた恩人を無下にはできないと。」
「王命として、グラントに周囲にばれることのないようにすることで、その子供及びグラントの命をとることはない、と命じた」
「なんてことっ…」
「しかし、始末するよう命じた騎士はなぜ…」
「私です」
第一王子がぽつりと口を開いた。




