フルール(愛未)5
なんだかけだるい朝だった。
朝食を食べ、学園へ向かう。
「フルール様」
「カイル」
「これを」
「ありがとう」
手紙を受け取る。
あと、思い出したことがある。
カイルルートのみで必要な出現するアリ・・なんたらの氷山の花だ。
そこは、王族の血と琥珀色の瞳のものだけが開けることができる試練の場所であり、カイルはそれを取ってきた。
王族は通常、試練のため皆18頃の時に氷山に上る。
カイルは目の色を変える薬を飲み続けていたのだが、琥珀色の目だということが第2王子にばれてしまった。
カイルは第二皇子(婚約者)との双子の弟になるはずだった。しかし、双子は不吉と王は殺処分するよう命じた。しかし、秘密裏に老侍女により隠されていた。
その侍女により育てられ、瞳の色が変わる薬ももらい、飲み続けてきた。
カイルルートに入ると、第2王子に瞳の色がばれてしまい、氷山に上る必要がでてきた。
琥珀色の瞳と王族の血が鍵となっている。
それを無事にもってきて、王族と認められが、願いを一つかなえるとあったが、何も願いは望まず、カイルはフルールを一緒馬も続けたいとを望んだ。フルールもそれを望み、王族とみなすことができないため、子供を持つことはできないが、2人で伯爵領をもりたてるようになっていた。
今回も氷山の花を持ってきてもらい、それを使ってカイルがフルールに戻ることを望めば本当のフルールに戻れるかもしれない。
伯爵にならずとも、第3王子となったカイルの妻になってもいいのではないかと思う。
王妃は思った以上に王に対し、逆鱗状態となており(王妃の国では双子は神の子と言われていた。)、比喩ではなく、王を殺しそうだった。
2人が幸せに暮らしていればよい。こころのもやもやが目標を見つけたことではっきりした。
私は本当のフルールを幸せにするために転移されたのだと。
そしてまた数日間、夜フルールに戻ることはなかった。