フルール2
愛未が寝ると、やはりフルールに戻り、むくっとベットから出る。
そして、机にある愛未のかいた手紙をみる。
そこには、これからやろうとすることがかれていた。
まずは、公爵領にある3つの孤児院を視察し、環境整備と衛生状態の改善、手洗い、うがいの推奨を実施。
植物からとれる油を使った石鹸というものを使用し、汚れを落とすとともに病気になりにくくするらしい。
作り方は愛未が知っているようだから、書き出してもらう。
石鹸も孤児院で作れるようにしてもいいかもしれない。
孤児院の子供たちはクッキーを焼いたり、刺繍をしたり、できる子はほぼいない。自立した時に困らないよう、刺繍や料理、言葉などを通し、領民の学習、教養の向上を行う。まずは、公爵領立図書館を設置する。
堆肥作り・・・は、考えただけで嫌な気持ちになったが、これも領民がしてくれている大事な大切な仕事であり、むしろ貴族である私たちは感謝すべきことである・・・。
公爵夫人になるリゼの教育援助は、・・・まあ何とかなるだろう。殿下と二人で公爵領を盛り上げていってほしい。
リゼも愛未のような転移者だろうかと思い私も観察していたが・・・いつものリゼであり、殿下のことを好きなのは本当みたいだし。
パールはたまに大きなものやピンク色のパールが出ることもある。
庶民向けと貴族向けで種別で作成するとよいだろう。
愛未あてのお返事を書き、再度ベットに入る。
早く寝ないと身体が持たなくなってしまうだろうと予想する。
「ルゥ」
「はっ」
「これを明日愛未へわたして」
「はっ」
二度目の眠りについた。