100話
更新がクッソ遅れましたが、また”地球”のお話。
どうぞ。
大陸国家カーグヴァント首都、第三移民居住区跡地にて。
『ナギノクイント』のプレイヤーが誰ひとりとして到達していないはずの地点に、人間らしきものの姿がある。きょろきょろとあたりを見回していた少女――「嵌合のセデム」は、奇妙なモザイク模様のコートを揺らしながら、歩みを進めようとした。
まったく唐突に、前人未到の出力ポイントから、男の姿が出現した。引き締まった肉体を惜しげもなく晒し、ブーメランパンツと麻袋のみを身に着け、股間にマンモスの牙を配置した威容は、知らぬ者のない「錫児」その人であった。
「nnnnsnsgth kgriksr」
自分の服装と比べても、街中を歩くそれとは思われない。少女がつい口にした言葉に、男は同じ言葉で答える。
「sitkkitiuyts htihsnkign」
「dustktbgtujtirn kkhiskidtkittnn anthnnmnnn」
発音には誤りがなく、少女は言葉が通じているものとみて会話を続けようとした。しかし、男はかぶりを振る。
「ここにいてもらっては困る。何より、君たちセデムの存在は秘匿されている」
「yhriskijnn hnsghykttskrw」
「ふっ、それはお互い様だよ。Krsainnrnhwktitdru」
「srihtmkk krsbiindsu」
察するに、すでに幾百の命を奪っているようである。罪状は充分、ためらう必要はないことを知った男は、股間にエネルギーを集めた。それを見て、セデムも能力を行使する。少女が手を伸ばすと、そこに骨の柱が出現した。
(脊椎……? 何をする気だ)
ふっと落下した脊椎は、接地してすぐデジタルノイズめいた光を放った。そして、地面から骨盤が現れる。強力な引力を放ったそれに、周囲の建物は崩壊して合体していく。
「合体……いや、融合か。時間はかけられないな」
ライヴギアのそれにも似た、周囲の物体を取り込む能力であるようだ。そうとあたりを付けた男は、牽制にと三億塵紙に死すを放った。
「bkjnin kkwknijni」
「そのようだね……」
弾丸/黄属性の掃射は、その弾数のために、一発ごとの威力を抑えられている。セデムにも属性相性は適用されているはずだが、ただのマーレスほどやわではないようだった。ならば、と男は牙の先端近くを強く握る。
「ここがヘスタの裏側でよかったよ。地平線の向こう側でも、見えてしまう」
「nntghnnn sukthomeniw」
根元から伝っていく光が凝縮し、牙の先端が強く輝く。どくん、とわずかに震えたそれは、すべての行為の終わりを告げるかのように思われた。
「リビドー・ショット!!!」
激光――地面が溶岩と化し、建造物が灰となり、浮かんでいた雲が吹きちぎれ、小惑星がいくつか消滅した。
「bkmn」
「これでもリューゴは斬るし、レヴィもソリスも避けるからね……いや、そういう話じゃあないんだが」
服が燃え、髪もひどく焦げた少女は、かろうじて生きていた。
「snjtwsrhtyhhni kkdsndkr」
「msk kkh」
こめかみを撃ち抜かれた少女は、「世界」の法則に従って消滅する。
「間に合うかどうかはギリギリか。マーレスの真実にたどり着けるものが現れれば、あるいは……」
知る者のいない戦いがひとつ終わった。
セデムのセリフはTDN表記です(固定ではない)。
跡継ぎ候補の一人として、父の会社の手伝いに駆り出されていました。きょうだいの誰も継ぐ気はないのですが、最終的には俺の思い通りになる! とか思ってるふしがある。人生最大のミスの責任を子供にまで背負わせようとするんじゃあないよ……何をどう説明しても理解しない人なんで、家を出るのがいちばん解決に近そうですね。収入……




