俺は最強の力を手に入れた 第77話「御剣サクの因縁 第二幕」
ガードルゴンは炎を周りの木々に引火させ燃やす
「くっ、火のせいで近づけない」
「すぐに何とかする!」
海上は周りに水の渦を作り火を消していく。しかしガードルゴンは海上に近づきパンチを一撃入れる。海上は吹き飛ばされ木に背中を打ち付ける
「グルルルル…」
北時はガードルゴンの足を視る。そして一気に近づき剣で片方の翼を斬る
「!?」
しかしガードルゴンの翼がすぐに再生する
「なんで?」
すると後ろから炎の刃が飛んでくる。崎見が炎を操りガードルゴンの左腕を斬り傷口を燃やす。しかしすぐに再生する
「炭化させても再生する?」
「きっと…あいつは死者故にダメージが効かない」
Gマスターが現れる。左腕でガードルゴンを吹き飛ばす
「唯一の倒し方は空間の穴を閉じること」
「でもどうやって?ミネカは気を失っているし」
「死者の世界に繋がっているのだろう?ならきっと!彼も!」
空間の穴から新しい人物が現れる。その人物は這い上がってくる死者を一気に悪魔の空間に戻した。そして空間の穴を塞ぐ
「え?」
「は?」
崎見と北時はその人物を見て驚愕する。海上も戻ってきてその人物を見る
「あなたは………グラード!?」
「フッ」
元ナンバー2のグラードが現れる。グラードは4年前の決戦で敵のナンバー2、グラスと戦い相打ちとなった男
「………」
グラードは獣と化したガードルゴンを見て微笑む
「さっさと帰るぞ。死者の世界に」
「グルルルル」
「グラード!」
「全員で取り囲め。今すぐ奴を倒す」
「はい!」
海上、北時はガードルゴンの背後をとる。崎見はあることに気づく
「あれ?グラード…体の一部が欠けてるよ」
「え?」
グラードは左頬を触る。するとそこから頬が光となって消える
「なるほどな。死者は悪魔の空間の穴を塞ぐと時間経過で消滅するわけか」
グラードは悪魔の空間を理解し、ガードルゴンに向かって火炎を放つ
「グルルルル…ブルルルアアアアアアアアアア」
ガードルゴンは咆哮をうならし、火炎を消し飛ばす
「咆哮で火炎を…」
ガードルゴンの体の一部も光となって消えていく。しかしガードルゴンは炎を吐きながらグラードに向かっていく
「ふっ」
グラードは少し後退りしながらも笑顔で炎を見る。すると炎が当たる直前で消えた
「!!」
炎が晴れるとガードルゴンの顔が消滅していた。体も少しずつ消えていく
「ふぅー…」
ガードルゴンの後ろに女性が立っていた。北時はその女性を見ると目を見開き「え?」と困惑する
「サクの仇だったんでしょ?こいつは」
「いつの間に…」
その女性はガードルゴンの腹を蹴り飛ばしガードルゴンの下半身を消滅させる
「そっか。お前の異能『透明化』だったな。透葉」
その女性は御剣の幼馴染みである透葉 喜美だった
透葉 喜美 異能透明化
異能を発動させ自身を透明化させる
姿が見えないだけで実体はあるため触れることは可能である
ガードルゴンは頭と下半身を失い少しずつ体も消えていく
「もう…この世に…現れるな!」
透葉は冷たい目線をガードルゴンに向ける。一方グラードと海上、北時、崎見はそんな透葉を見ることしかできない。それくらい圧が強い
「この世から去って。死ぬべき悪魔」
透葉はそういいガードルゴンを蹴る。そしてガードルゴンは完全に消え去った
「………」
「はぁ…」
第77話END




