俺は最強の力を手に入れた 第6話「蒼炎の兆し」
学校の廊下で俺は御剣と鉄沢と話していた
教室に戻ると女子に囲まれる一人の男子を発見した
そいつは少し分が悪そうだ
見た感じ女子の耐性がないんだろう
「あいつモテモテだな」
鉄沢が言うと御剣が言葉を返す
「当たり前だろ。あいつと小学校同じだったから知ってる
あいつはクッソイケメンで尚且つ異能も強力。そりゃモテるわ」
「にしては女子の耐性がない」
「それについては知らないけどこれだけ女子と関わることが多いなら耐性できてもおかしくないはず」
そう話すうちにそいつがやってきた
「ちょっと助けてくれないか?」
「助けろって何を?」
そいつは蒼木 炎
俺たちのクラスのモテモテ男子枠
何だ?モテモテ男子枠って
「あの子たちからさ」
「女子のことを『あの子』って言うあたりお前…」
そういうとまるで心の中を当てられたような顔になり俺の口をふさぐ
「ねえ、まだ話は終わってないよ」
「どうして私たちじゃあだめなの?」
「ん?どういうことだ?」
「この子たちが僕と付き合いたいというんだ
でも僕には心の底から愛した人がいるからダメと答えたらこれ」
「女子に耐性がないのはその真に愛した人がいるからほかの女子との対応が分からないからか」
「そうだよ…ってなんで分かった!?」
「バレバレだよ。その言葉聞いたらな」
すると後ろで御剣と鉄沢が(分かった?)(いやまったく…)と
心の中で会話していた
「どうして私たちは愛してくれないの?」
「みんなのことは好きだよ
でもどうしても彼女のことが僕は好きなんだ」
「でもその子について何も教えてくれないじゃん」
「教えたら何するかわからないだろう」
そう言い合いしているがそれを間近で聞かされる俺らの気持ちも考えてほしいところだ
「ふぅー」
「じゃあその子連れてきて」
「え?」
「その子があなたとお似合いか調べるから」
「ちょっと待っ…」
「もし似合わないと思ったらすぐに別れさせるから」
そういい女子たちは席に戻った
俺たちはそんな女子たちを見て(こいつらマジか…)と心の中で思った
「すごいカオスだな…」
「そ…そうだな…」
そして授業が終わり放課後
例の女子たちが俺たちを帰らせようとしなかった
(なんで俺たちまで)
俺と御剣、鉄沢はそう感じる
すると蒼木は一人の女子を連れてきた
そいつが蒼木が好きな人物
「「え?」」
俺と鉄沢は同時に声が出る
その連れてきた女子は津川だったからだ
「津川じゃねぇか」
「氷里?」
「どうしてまだ教室にいるの?皆」
「ふぅーん、氷ちゃんだったんだ」
「ああ」
そういうと女子たちは津川に顔を近づける
「確かに氷ちゃんってかわいいし清楚だけど異能の相性悪いんじゃない?」
「何の話してるの?」
津川は話を理解できないらしい
「異能の相性は悪くない。どころかとても相性はいい」
「なんで?炎と氷じゃん」
「僕の炎は使えば使うほど体温が上がって炎を出せなくなるんだ
この子がいれば僕の弱点はなくなる」
(こいつ…マジか…)
俺と鉄沢はそう思った
こいつは津川を愛してると言っていた割りに理由は異能
マジか…
「そっか…認められないな…」
「なんで!?」
「じゃあ私たちと戦ってよ」
「え?」
そういい俺たちは体育館に移動させられた
津川が俺の方に近づいてくる
そしてコソコソ話しかける
「ねえ、どういう状況なの?」
「蒼木がお前のことが好きらしい」
「え…」
津川は少し顔をしかめた
俺はその言動によってあることに気づいた
「お前、あいつに興味ないな」
「うん」
「そりゃあ興味のない相手に急に好意をよせられても困るだけだよな」
「うん…」
鉄沢は壁を作り終えた
「2分以内に終わらせろよ」
「ああ」「分かってるよ」
そういいバトルが始まった
蒼木が蒼炎を出す
蒼木 炎 異能 蒼炎
身体から青い炎を出す
その炎を物に引火させるには引火させたいと思わないといけないため引火は普通はしない
しかし炎を出せば出すほど体温が上がり炎を出せなくなる
そして攻撃してきた女子は大量の玉を出す
玉田 花梨 異能 玉
身体から様々な色の球体を出す
その球体は操ることはできないが大きさと中の気体を変化できる
蒼木の炎が一つの玉に当たると玉が爆発する
「そうか、水素」
「そう、この玉には水素が詰まってる
あなたの炎で温度が上昇しすぐに爆発する」
「引火はしないのに温度は上昇するのか」
そう解釈し俺は彼の異能がすごくほしくなった
すると玉がどんどん迫ってくる
炎が出せず避けることしかできない
「なあ鉄沢。このバトルって勝利条件何?」
「知るか」
なんか鉄沢怒ってるように見えるが原因は分からなかった
「さあさあさあどんどん爆発しろ」
そういい玉が爆発する
どうやら様々な気体が混ざり合った結果爆発したようだ
鉄沢の作った壁で俺たちは平気だったが壁の中を見ると
火傷を負った蒼木がいた
「蒼木…」
「やりすぎじゃないか?」
「まだまだ」
「終わりだ」
「え?」
そういうと壁が消えていた
まだ1分しか経っていないのに消えたということは解除したのか
「早いよ」
「うるさい」
そういうと鉄沢が蒼木に近づく
そして何か話すと蒼木は驚愕して膝から崩れ落ちた
「よし、帰るぞ」
そういって俺と津川を連れて体育館を出た
第6話END