俺は最強の力を手に入れた 第59話「ナンバー1とナンバー1:対決」
相手からの戦闘宣告が流れた瞬間ナンバー1は甲府にテレポートした
「はぁ…まだ生きていたんだな」
「そっちこそ」
そこには相手のボスが立っていた
「律儀に行う日も書いてくれるとはな…」
「ふふっ。でないと本気にならないだろ？」
「別に本気にはなるが？」
ボスはナンバー1を煽る。そしてボスは空から鉄の塊を落とす
「鉄塊…か。あの時とは別の異能を使うんだな」
「ふっ。お前のせいでいろんな異能を失ったからな。せっかくいい異能を大量に盗んでおいたのに」
「狂ってるな…」
ボス 異能窃盗
身に着けている相手のものを盗むことができる。普通は身に着けているものだけだがボスは異能を改造し、異能を盗める代わりにそれ以外を盗めなくなった
「………」
ナンバー1はボスの次の動きを予測する
（あいつが異能をいくつ持っているかまだ知らない…勝ち筋を作るためにはあいつを追いつめる必要がある。たとえ俺の手で勝てなくてもきっと…俺の後継者たちが…。おそらく次のあいつの攻撃は…）
ナンバー1が考えに浸っている間にボスは右手をナンバー1に向ける
（牽制の遠距離攻撃！）
ナンバー1はすぐさまバリアを張りボスの火炎を防ぐ
「火炎放射…そんな技、持ってたか？」
「ふっ」
ナンバー1はバリアで炎を弾いたあとバリアを利用しボスのほうに跳ね返す
「！！」
ボスはすぐに炎を消し去る。そして右手を大きく振り下ろす
「異能…クラッシュ！！！」
地面が大爆発し土煙が辺りを包む
「くっ…」
（視界を奪われた…！）
ナンバー1は自身の周りにバリアを張るが土煙でとても周りは見えない。そしてボスは後ろからナンバー1の頭を切り裂いた
「！！」
（バリアを貫通した…まさか）
「ふふっ」
ボスは不敵な笑みを浮かべ自身の周りにクルミを出す
「クルミ！？」
（何が目的だ…）
ボスはそのクルミでナンバー1の横腹をえぐる
「ぐっ」
しかしナンバー1もやられてばかりではない。右腕に全部の力を込めてボスのみぞうちを殴る。みぞうちを殴られたボスは吐血しその場に倒れる。土煙も晴れ、ボスはすぐに離れる
「ぐっ」
ボスを睨むナンバー1はクラッシュでできたクレーターの範囲外でナンバー3に気づいた
「！」
ナンバー1は大声を発する
「ここは大丈夫だ！それよりそこにいる奴を倒せ！」
ナンバー1は鬼頭の近くにいる壊植を警戒した。ボスが弱すぎるというのに気づいて…そしてボスが破裂ナンバー1は鬼頭に封印を申し込んだ
鬼頭は簡易創闘結界で壊植と戦っていたが違和感があった
「お前…まさか…」
「気づいた？ボスはさ、本来はあんな奴に負けないんだよ。あの技は使わない」
鬼頭は壊植が話している間に距離を詰め蹴ろうとするが避けられる。壊植はよけながら説明を続ける
「でもボスは自分の限界を感じていたんだ。だから俺にすべてを託した」
「やっぱり…お前は異能を与えられているんだろ？」
「正解だ！！」
壊植は空を飛び右腕を伸ばしてくる。その右腕を鬼頭は手刀で斬る。だがすぐに再生して鬼頭に攻撃してくる
「チッ」
（いくら斬っても無駄か…なら）
鬼頭は右腕に炎を纏う。そしてその炎を壊植に向かって放出する
「！！」
鬼頭は壊植に逃げられないように植物の根を伸ばし足を掴む。壊植はすぐにその根を千切るが炎をよけきれず左足に炎を浴びる
「ぐはっ」
（畳みかける！）
鬼頭は空を飛び刀体を使おうとするがなぜか使えない
「！！」
「！？」
（刀体が…使えない！まさか！！）
「ふっ」
壊植は右腕を鬼頭の右胸に貫通させる
「ガハッ」
鬼頭は血を吐き全身の力が抜ける
「ふふっ」
壊植は右腕を鬼頭の右胸から抜く。鬼頭の右胸から血が溢れ出し地面に叩きつけられる
「はぁ…これで終わりかな？」
壊植がクレーターの下に行くとボスの通信機が落ちていた。そして通信がかかってくる
「はい」
『壊植か？』
「グラスさん！」
『ボスは？』
「あっちのナンバー1と一緒に封印されました…。ところでそっちは？」
『悪いな…グラードを殺すことに成功したが俺もそう長くない…それよりそっちに鬼頭雅太いるか？』
「はい。さっき右胸を貫き倒しました」
『！！ 気をつけろ！あいつはそれでは死なない！』
「！！」
壊植が通信していると背後に気配を感じた。急いで背後を見るが誰もいない。だが再び背後を取られ振り向いた瞬間、壊植の右目に瓦礫が刺さる
「ぐっ」
「俺は…まだ死なない！」
背後にいた気配の正体は鬼頭だった
第59話END
