俺は最強の力を手に入れた 第49話「赤き血が流れる時」
真っ暗な部屋で光るモニター。そこには鬼頭雅太と津川氷里が映っていた。そしてそのモニターの前には誰かが立っていた。その人物はたばこを出し火をつける
「ふぅー」
「どうかされましたか?」
「いや。何でもない。それより、決戦の準備はどうだ?」
「万事順調でございます。信者たちもどんどん集まってきます」
「そうか…」
暗闇の部屋に人が入ってくる。グラスだ
「信者、全員集まりました。決戦の時が来ました。ボス」
「ふっ。そうか…。ついに、来たか!」
ボスと呼ばれる人物はたばこを床に落とし靴で踏みにじる
「新しい世界の形成だ。STarSにメッセージを送れ」
「いいんですか?先に送ってしまうと、あちらが対策を練ってきます」
「ふっ、別に構わない。宣戦布告だ」
「「了解」」
グラスと側近が部屋を退室する
「ついに会えるのか…我が子に」
モニターに映る鬼頭と津川を見ながらそう言い残しボスも部屋を去っていった
STarS本部
ナンバー1からナンバー10までの一番星が全員、会議室に集められた
「敵から宣戦布告された」
「「「「!?」」」」
ナンバー1がそう告げると下4人は驚いて立ち上がった
「それって…」
鬼頭が言いかけるとナンバー4が口を挟む
「ああ。きっと…」
ナンバー4が言いかけると今度はナンバー2が口を開く
「敵組織のナンバー1、あの方と呼ばれる人物」
「ひとまず、モニターを見てくれ」
ナンバー1は後ろのモニターを起動する。するとそこには敵組織のナンバー2のグラスが立っていた
『我々はお前たちSTarSに宣戦布告する!日本の2ヵ所に大量の改造人間を送る!場所は異能の発祥の地、奈良。そして大災害を引き起こした甲府!その2ヵ所を襲う!そして我々は新世界を形成する!』
そう言い残しモニターは消えた
「甲府と奈良…」
「場所を指定したのに、時間を指定していない…」
「となると、いつ襲うか分からない」
ナンバー5、8、10がそういうとナンバー1が立ち上がった
「奈良と山梨に緊急避難を要請!時間を指定していないということは今発生している可能性もある!ナンバー2、5、6、9、10は奈良、ナンバー3、4、7、8は私と甲府の警戒に当たる!」
ナンバー1が命令すると全員立ち上がり胸の前に手を置いた
「「「「「「「「「了解!!」」」」」」」」」
全員はそれぞれの場所に向かう。ナンバー1だけはモニターを見てある不信感を抱いた
「時間を指定していない…あの神経質なあいつが…」
そしてナンバー1は宣戦布告のビデオを再び確認した
「あいつなら…絶対に時間も指定しているはずだ。きっと…」
第49話END




