俺は最強の力を手に入れた 第36話「ナンバー3とナンバー4」
現ナンバー4のマリーがゲートでアジトに入ってくる
「待ってましたよ!ナンバー1」
「ああ。ある条件を満たしてくれたのならナンバー3の座を与えることを約束するよ」
ナンバー4は高身長でスタイル抜群の美人
世間からも人気が高く異能者だけでなくモデルの仕事もこなしている
「その条件とは?」
「そこの彼、鬼頭雅太君を倒すこと」
「は?」
ナンバー4は困惑の表情を浮かべる
そして俺に近づいてくる
「僕。お家に帰らなくてもいいのかな?」
「………」
まあ当たり前か
俺には前世の記憶がある
だから少し周りから大人びているとよく言われた
だがあっちは完全に俺のことをただの中学1年生としか見てない
(腹立つな…)
「ねえ、どうして君はここにいるの?
迷い込んできちゃった?」
「その子だよ
この素晴らしいアジトを作ったのは」
グラードが俺のことを説明してくれる
「それに甲府崩壊事件の主犯を倒したのもこの子だ」
「何言ってんの?グラード
気でも狂った?」
「テメェ。そのにやけ面、ボロボロにしたろうか?」
「ハハッいいじゃん、いいじゃん」
グラードに顔を近づける
「あなたを見ているとさ、ついからかいたくなるんだよね」
俺のこと完全無視
やっぱりどうにも思っていない
「それとナンバー1はさ、もうちょっと私の実力をよく見たほうがいい
でないとこの子が死んじゃうよ」
「その子はそんなことでは死なない
さあ戦え」
(ちょっとナンバー1。まさかここで戦えと…?)
「ふふっじゃあやりますか」
(さっさとこんなガキ、捻りつぶしてナンバー3の座を手に入れる)
マリーは俺に殴りかかってくるが異能自動と異能回避を凝縮して常時発動することで
全自動回避することができる
そこに異能カウンターを発動すれば相手を攻撃できる
カウンターでマリーの足を崩し倒れさせる
「え?」
そのまま異能水泡で泡を大量発生し、今度は視力を奪う
「うっ」
「まだまだ!」
異能クラッシュで爆発を起こし煙幕を張る
「くっ」
そして異能スピードと異能分身で連続攻撃をおみまいする
ようやく目が見えるようになったマリーは自身の体の傷を見て驚愕する
「どう…して…」
「女性の体を、ましてやモデルの体を攻撃するのは少し心が痛みます」
「おまえ…」
マリーは怒りに任せ殴りかかってくるが全自動回避で避けてカウンターで腹を殴りつける
「ぐはっ」
そのままマリーは飛んでいく
そしてバーチャル空間の外に出た
「いてて…」
「これで俺の勝ちです」
「そうだな」「ああ」
「ふっざけんな!!」
俺の勝ちでナンバー1とグラードは了承したがマリーは認めなかった
「こんなクソガキに私が負けるはずはない!!」
「いや負けた
これは変わりようのない事実だ」
「ぐっ。はぁー分かった」
「さすが、物分かりはいい」
「物分かり『も』でしょ」
マリーはこっちに近づいてくる
「別に認めたわけではない
いずれか私がナンバー3の座に立つ
必ずあなたは私が倒す」
「ふっ、勝てますか?
まだ俺、奥の手とか残っていたんですが?」
「まっまあ私だって異能使ってなかったし、五分五分ということで…」
「異能を使わなかった?」
「彼女の異能は一日一度の一撃必殺
そう簡単に使えないんだ」
「あー」
(こんなあっさりナンバー3になっていいのか?)
「君をナンバー3に推薦する
了承されたらこの腕時計を通じて伝えるからそれまでは自由にしてくれ」
「はい」
第36話END




