俺は最強の力を手に入れた 第26話「狂った炎」
鉄沢は前回の覚醒によって意識を失った
あれからもう2週間経過するがいまだに目を覚まさない
御剣は鉄沢のおかげで生き返ることに成功したがたまに左腕に痛みが出るという後遺症が
残ってしまった
俺と津川は毎日病院に行っていた
だがいまだに鉄沢は目を覚まさない
「ねえ鬼頭」
「うん?」
「京が覚醒したときさ、髪色と目の色が変わったよね」
「ああ」
「それについて何か…」
「何も知らない」
俺は津川の質問にすぐに答えた
「俺もあの後結構調べたがまったくわからず」
すると病室の扉がノックされた
「はい」
扉があくと俺の顔見知りの女性が入ってきた
「大丈夫そうか?」
「命に別状はないと。ですが未だに目を覚ましません」
「そうか」
「えっと…初めまして」
「ああ」
その女性は津川に顔を近づける
「美しいな」
「えっと…」
「ちょっとやめてくださいよ。俺の目の前で…師匠」
「え!?」
その女性は俺の師匠だ
俺は5歳で異能が発現した
だから周りよりも異能の使い方に慣れていなかったんだ
それを師匠は俺が6歳から8歳まで鍛えてくれた
「しばらく調べてきた」
「どうでした?」
「それっぽい資料を見つけたぞ
国家機密レベルで保管されていた情報だ」
「え!?どうしてそんな資料あの人が持っているの?」
「あの人本当にすごい人だからな…」
「調べた結果あの現象は『キャパシティーオーバー』というらしい」
「キャパシティーオーバー?」
「ああ。容量を超えるという意味で自身が扱える力を超えて覚醒するという意味だ」
「じゃあ京の髪色と目の色が変わったのは…」
「覚醒条件によるものだ。キャパシティーオーバーを開放する条件は感情の高ぶり」
「感情がトリガー?」
「ああ。喜怒哀楽に関わるらしい
そして解放した感情によって髪色と目の色が変わると」
「ちなみに京はなんで解放したんですか?」
「彼の解放したときの映像を見してもらった」
「いつの間に…」
「おそらく彼は『楽』だ」
「楽?」
「彼は御剣という子の戦いを楽しんでいたという
だからそこから彼は楽で解放したんだな
つまり楽で変わる髪色と目の色は緑ということになった」
しばらく話していたら鉄沢が目を覚ました
「………あれ?」
「大丈夫?京」
「うん。今日何日?」
「あれから2週間たっているな」
「君のおかげであることを知れた。感謝する」
「えーっと初めまして」
「この人は俺の師匠だよ」
「あー」
「それじゃあ伝えることは伝えたし私は帰らせてもらうぞ」
「あ、師匠」
「うん?」
「もう一つ調べてほしいことが…
蒼木炎について調べてください」
「分かった」
師匠は了承して病院を去っていった
「どうして蒼木を調べるの?」
「俺の思い違いであってほしいが…あいつは悪用異能者かもしれない…」
「「え!?」」
「師匠に調べてもらいその結果で判断する」
「やあ」
「お前は…」
「君があの異能コピーの師匠だね」
師匠とある人物が対面する
今は夕暮れ時のため夕焼けで顔が暗くなってその人物がよく見えない
だがその人物は左腕で蒼い炎を出して師匠を燃やす
「ぐっ」
「さすがだね。でもコピーのほうがよっぽど強い」
炎の温度をさらに上げる
「くっ…」
師匠は炎の中倒れる
「ふふっ」
その人物は炎で体を包み瞬間移動した
第26話END




