俺は最強の力を手に入れた 第25話「覚醒しろ!!すべての力を引き出して」
右腕のブレスレットを外す
すると体から緑のオーブが出現し衝撃波が発せられる
そこにはさっきの髪と目を緑色に染めて角が生えた鉄沢が笑いながら立っていた
(この力は長く使えそうにない
体力の消費が激しい。使えて10分。だけど十分)
(あの力は見たことない。覚醒?)
奴は髪を伸ばすが鉄沢は目の前に壁を出し防ぐ
「へぇー」
(やばいな。この力は)
鉄沢は奴の懐に入り一撃をおみまいする
「ぐっ」
「すげぇこの力」
「なんだ?その力」
先程作った壁が消える
そして今度は鉄の棒が地面から生えてきて奴の左腕を切断する
「ぐああ」
「御剣の腕を奪った仕返しだ」
その後も覚醒した力で奴を追いつめている
(バカな。どこからその力が出てるんだ?
しかもあいつも右腕外れかかってるはずなのに…
まさか…!!)
鉄沢の右腕は再生していた
「なぜ?」
「俺は作ったんだ。右腕を」
「そんなことできる訳がない。それにお前の作ったものは…」
「ああ、2分で消える。さっきまでならな」
「さっきまで…?」
「この状態なら俺はすべてのデメリットを克服する!!」
「なっ!?」
鉄沢は鉄の棒を奴の後ろから出してそのまま宙に浮かせる
「フッ」
そして奴の上にマットを出す
「そのマットの重量はおよそ10kg。その重さでつぶれろ」
「や、やめ…」
奴は床にマットとともに押しつぶされた
「がっ」
「さすがにダメージは大きいよな…」
「ふざけ…」
「じゃあね♪」
鉄沢は満面の笑みで奴を作り出したゲートで別の場所にテレポートさせる
「フゥー」
鉄沢は御剣のそばに近づいた
御剣は血が少なくなり失血死していた
「御剣…」
鉄沢は御剣の傷を塞ぎ新しい腕と足を生成
そして体の中に血液を入れた
「これで復活してほしいが」
その後傷がふさがった御剣の胸に手を当てて電流を流す
「………カハッ」
「ホッ、よかった御剣」
「ゴホッゴホッ何が?」
鉄沢は覚醒を解除すると意識を失った
一方動けるようになった俺たちは急いで鉄沢たちのもとに向かった
「大丈夫か?鉄沢、御剣」
「ああ」
「京?」
津川が鉄沢の心配をするが鉄沢は息をしているからおそらく疲労による気絶だろう
「いったんお前たちは保健室に行こう」
長谷川先生は時計を確認する
「時間は進んでいる。俺たちだけが止まっていたっぽいな」
「はい。この授業は中止ですね」
「ああ。久川と鬼頭は敵を探してくれ」
「「はい」」
「ぐっ」
先程鉄沢たちを襲った悪用異能者は血を吐きながら倒れる
すると奴の前にある人物が現れた
「お前は期待外れだ、ヘアー」
「!?」
ヘアーという名前を聞いた瞬間奴は驚いた
「すっすみません。あなた様の力を借りておきながらこのようなことをしてしまい…」
「………なぜあいつに負けたかわかるか?」
「それは俺が未熟だったから」
「いいや、あれがお前の限界だからだ」
「ヒッ」
ヘアーは恐怖のあまり震えだし声も出なくなった
「お前の力は強力だ
だがあの程度で負けているのなら見込みゼロ」
「やっやめ…」
ヘアーは命乞いをしようとした瞬間、謎の人影は顔を近づける
「今まで組織の幹部としてよく頑張ってくれた。これはその恩情だよ」
謎の人影は不敵な笑みを浮かべて腕を横に振った
するとヘアーの首が飛んで行った
「………チッ」
謎の人影が舌打ちをすると後ろに新しい人物が現れる
「鬼頭雅太を捕らえろ。できたら報酬を、できなかったらこいつと同じことになるからな」
「了解いたしました。クルーエル様」
膝をつきヘアーを殺した人物に忠義を誓っているもの
それは蒼木だった
第25話END




