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経験値100億の最強チートな付与術師の復讐劇  作者: クソラノベ量産機
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第三話 規格外の付与術

 俺はベッドに横になりツヨスギール王国を真っ当な国へと変える事で未来の連中へと復讐する算段を練っていた。


(先ずは奴らに接近する必要があるな、未来では居なかったエイルが居るが付与術師とスライムのスキルがあれば何とかなりそうだ。)


「御主人様。」


 考え事をしていると風呂場の扉が開きバスタオルを巻いたエイルが顔を赤くしながら俺の眼の前に立ちハラリとバスタオルを外し胸を隠しながら言う。


「私を本当の意味で貴方の物にしてください。」


(震えてる? 無理もないか、この国の現状を考えると。)

「身体を大切にしてくれ、服もまともな物にしてやろう付与発動!」


 俺はエイルにワンピースを付与のスキルで着させると次に風呂場へと向かう。


「あ、御主人様!」


「気にするな、疲れてるなら眠りな。」


 風呂に入りシャワーを浴びながら付与とスライムのスキルがどのように使えるかを考える。


(ステータスオープン)


名前︰ネダヤス・ゾテーメラ

職業︰付与術師

Lv.100

命︰SSS

魔︰SSS

力︰SSS

守︰SSS

速︰SSS

取得経験値︰100億


(やはりステータスは最高ランクSSSか、レジェンダリースライムの捕食した奴のステータスを超越しスキルにも多大な影響を与える。)


 頭には、かつて魔王討伐に参加したかつての仲間センシーとスペールの下卑た表情が浮かび苛立つ。


(くそが! 結局あいつらも実力主義のクズだったわけだ!!)


 そう今思えば色々と可怪しかった、態とらしく俺がナマクラに聖剣のスキルを付与した事に驚きセンシーとスペールの二人を旅に参加させたのも、そして魔王討伐後に開かれた宴で俺に睡眠薬を盛り寝たところでスキルの使用出来なくなる手械を付け度重なるレベル上げを繰り返しやがって!!


「ふう…………。」

(駄目だ落ち着け、心を落ち着かせるんだ。 今度はコッチが先手を打つ番だ、奴らにとって最悪なタイミングで裏切り一人残らず矯正してやる!)


 そこへガチャと扉の開く音が聴こえ振り向くとエイルが俺の浸かる浴槽に裸のまま入り抱きついてきた。


「御主人様、お背中流します。」


「そんなに俺の事が好きなのか?」


「はい、お慕い申し上げます♡」


「分かった、なら背中を流してもらおうか。」


 ザバァと浴槽から上がるとエイルも上がり、俺の身体を洗い始める。


(女と風呂に入るなんて初めてだ、それに……本当に付いてないんだな。)


「御主人様、気持ち良いですか?」


「ああ、気持ち良いよ。」


「失礼します、前の方も洗いますね。」


「念入りに頼む。」


 ある所で手が止まりエイルが赤面するが俺は何も言わずに洗い終えるのを待つ。

 随分と時間が掛かったがサッパリした俺は風呂から出て服を着るとドアをノックする音が聴こえてきた。


「ネダヤス様、エイル様、お食事の用意が出来ました。」


「今開ける。」


 ドアを開けると眼鏡をかけたメイドの服装をした女性が料理を運びテーブルに並べる。


「どうぞ、ごゆっくり。」


 メイドは一礼するとドアを閉め階段を降りていく。


「わあ、美味しそう!」


「待て。」


「あ、そうですよね御主人様が先ですよね。」


「違う、そうじゃない。 この料理全てに毒が盛られている。」


「え!?」


 俺は付与術師のスキル鑑定を使い料理に毒が盛られている事に気付いていた。


「一体誰がそんな事!」


「考えられるとすれば俺に恨みがある奴の仕業だろうな、候補としては森で魔族の女性を襲っていた付与術師か先程、競り合いをして恥をかかせた貴族。 または未来から俺を追って来た刺客の何れかだろうな。」


「そんな、じゃあこの料理食べられないの?」


「心配するな、俺は世界最高の付与術師だぜ? 料理全てに毒無効を付与すれば良いだけの話しさ。」


「何言ってるの!? 付与って人には出来るけど物には出来ない筈よ!?」


「見とけば分かるさ、毒無効!」


 料理全てが光り輝きより一層美味そうになり、盛られた毒が全て消え去った。


「本当だ! 毒が消えていく!!」


「な? 言ったろ俺は天才付与術師だって、さあ食うぞ。」


 俺達は料理をたいらげお腹いっぱいになり、暫くして二人の足音が聴こえて来るのを感じ息を殺して待つ事にする。


 数分前、宿屋の外では貴族と仕えているであろう眼鏡のメイドの姿があった。


「料理はちゃんと届けたんだろうな?」


「勿論ですともガイナス様、どんなに毒の抵抗の有る者でも口にすると数分で絶命するヒトコロリを全ての料理に盛りましたので、そろそろ息の根が止まる事かと。」


「ようし良いぞ、この私を晒し者にした罪を身を以て味わうが良い料理だけに!」


「…………。」


「料理だけにい!!」


「何でしょう?」


「まあ良い、お前は頭が悪いからな この私の高度なギャグが理解出来ないのも無理はないか。 さて、奴の部屋へ行き死体の確認だな。」


「その前にガイナス様、毒殺は重罪の筈ですがバレたらどうなさるおつもりで?」


「決まっているだろ、宿屋側が用意した料理に毒が盛られていたんだ宿屋の主に罪を着せれば良いだけの話しだろう? そんなとこにも頭が回らんとは。 まあ良い、入るぞ。」


 ガイナスがドアを開け入ると部屋は灯りも点いておらず真っ暗になっていた。


「妙だな、灯りが点いておらんぞ?」


「ガイナス様、中に入るのは危険かと。」


「ふん、怖がりめ! 奴の死体を確認するだけではないか!!」


 ガイナスが部屋に入って来たタイミングで俺はドアを閉め、足を引掛けて転倒させる。


「ぬお! 何だ急に!?」


「付与発動! 寝そべり!!」


 部屋を施錠した後、転倒したガイナスの口に残った料理を手に持ち寝そべりのスキルを付与し立ち上がれなくする。


「貴様何故生きてる!?」


「よう、さっきぶりだなオッサン。 一つ良い事を教えてやるよ、人を殺して良いのは殺される覚悟の有る奴だけだ。」


「おい、その手に持っているので私をどうするつもりだ!?」


「決まってるだろ? 食べ物を粗末にしたんだ、貴族なら責任を持って処理しな。」


「むぐうっ!?」

(やめっ、殺される! 誰か、誰か助けてくれええええ!!)


「付与発動! 食欲旺盛!!」


(なっ、身体が勝手に毒入り料理を口にしちまう!!)

「ぐげっ、がはあっ!!」


 暫くガイナスは俺が猛毒を付与した料理を食べ続けると限界を迎えたのか吐血し絶命した。


「さて、ドアの前のアンタはコイツに仕えてたんだろ? 他人を見下す奴に碌な奴はいないし俺の下で働かないか? 報酬は望むならなんでもだせるぞ。」


 そう言うとドアが開き眼鏡を掛けたメイドが片膝を付き自己紹介をし、俺に忠誠を誓う。


「主人亡き今、ワタシには貴方様以外に仕える選択肢は在りません どうかこのセワスル・ナニマーデめをお雇い下さいませ。」


「早速だが、この貴族の死体処理を頼みたい。」


「了解しました新たな主人よ。」


 セワスルは手際良くガイナスの死体を黒い袋に詰め臭いを消すと外にある大きなゴミ箱へと投げ入れ俺の部屋へと戻る。


「死体処理完了しました。」


「さてと、明日はツヨスギール城へ向かう。 エイルもセワスルも早く寝るぞ。」


 そう言ってベッドに二人を左右に寝かせ俺は中央で抱き寄せる様にして寝る。

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