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経験値100億の最強チートな付与術師の復讐劇  作者: クソラノベ量産機
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第一話 経験値として利用された付与術師は過去へと遡る

 ツヨスギール王国では兵士、騎士、魔法使いから治癒術師、更には盗賊、重騎士、レンジャー、弓使いなどが城に仕えており、その全て国王も含めレベルが100に到達しており、魔王討伐後に魔物を一掃せんと数の暴力で殆どの魔物は存在を隠して生きる様になった。


 だが、力に溺れたツヨスギール王国は次々と世界中に戦争を仕掛け圧倒的な強さで蹂躙していき、誰もその国には逆らえなくなった。


 そんなツヨスギール王国には秘密があった、そうこの物語の主人公にて経験値100億の付与術師ネダヤス・ゾテーメラを地下牢に監禁し手錠を掛け幾度も殺しては蘇生させてを繰り返す事で最大レベル100に到達していたのだ。


「くそ、この国は腐れ外道ばかりなのか……これで何回目だ?」


 地下牢に誰かが来る気配を感じ取り、檻の扉を睨みつけるとツヨスギール王と左右の左には赤い短髪の女剣士センシー・ティブ、右には杖を持った金色の髪のストレートの女魔法使いスペール・マスタが着いていた。


「気分は如何かね、ネダヤス君。」


「ぺっ、最悪に決まってんだろクソジジイ。」


「国王陛下への口の聴き方がなってないね! ほらっ!!」


「うっ!? やめっ!!」


 センシーに股間を蹴られグリグリと押され潰れそうになるが、その横から俺の髪の毛をスペールが鷲掴みにし脚が離れたかと思えば石の床に頭をぶつけられ頭蓋骨が割れる。


「うがあああああっ!!」


「あーらごめんなさい、私とした事が手加減するの忘れちゃった キャハッ♡」


「あら、頭蓋骨陥没で死んじゃったわね。 !?」


「スゴイわ力が一気に溢れてくる! これが100億の経験値って奴!?」


「本当だわ、アタシ達レベル55から一気にレベル100に到達したわね!!」


「せめてもの慈悲じゃ、蘇生させてやろう! ワシの紋章、王の紋章は全ての力を百倍にする事が出来る。 つまり、本来の蘇生魔法リザレクションは対象者の百分の一しか体力を回復させる位しかできぬがワシなら完全回復させられるのだ!!」


 そう言いながらネダヤスに手を翳しリザレクションの魔法をツヨスギール王が唱えると俺は意識を取り戻す。


「はぁはぁ、またか……。」


「これでまた薬漬けにする必要が出てきたわね。」


「まあ良いじゃない、紋章無しの男なんて価値無いしね。 それに国王陛下の女になってから好きな物何でも買ってもらってるしねえ。」


「今最高の気分よね、付与術しか脳の無い魔王倒しただけで浮かれてる凡人の何倍も私達の事考えてくれてるし。」


「クフフ、その位にしてやれ。 負け犬に何時までも構っとらんで今夜は二人同時に相手してやるからのう。」


 そう言うとツヨスギール王は頬を染めた二人の腰に手を回し見せつけるかの様に檻を後にした。


「チッ、何が二人同時に相手だ。」

(そろそろ行ったか……。)


 俺は壁の隅に気配を感じ、その方向へと声を掛ける。


「おい、そこの奴俺に何か様か?」


 壁の隅から人影が近付き白髪のツインテールで紅い瞳をしており頭には二本の角白い服に紅いマントを羽織り黒いスカートを穿き、太腿まである白いニーソックスと茶色のブーツを履いた魔族の女性が姿を現す。


「私の事をお忘れですか?」


「君は、あの時の!?」


「ネダヤス様にコレを渡しに来ました。 時の懐中時計です、今の時間軸では何もかもが終わってしまいます。 ですので、どうかネダヤス様だけでも過去へと遡り平穏な時を過ごしてください。」


「誰か居るのか!」


 その時、城の兵士の声が地下牢へと響き渡り鎧のガチャガチャという音が複数にわたって近付いて来る。


「時間がありません、それを使って平和だった世界で安らかな余生を……。」


「貴様何処から侵入してきた!?」


「おい、見ろ! アレは時の懐中時計!?」


「退きやがれ魔族風情が!!」


 俺の前で両手を広げ兵士の剣で身体中を刺されながらも抵抗し時間稼ぎをする魔族ベアトリスは最後に振り向きか細い声で何かを呟くが何も聴こえない。


 俺はベアトリスの抵抗を無駄にしない為にも懐中時計を持った手に力を込める。


「スイッチを押させるなあ!!」


「いいや限界だ押すね!!」


 救急車に撥ねられそうな台詞と共に懐中時計のスイッチを押すと視界が揺らぎ今までの記憶と共に過去へとタイムスリップしていき混濁した意識がハッキリとすると身体はスライムへと変わっていた。


「そうだ思い出した、この世界に来る前俺は居眠り運転してるトラックに轢かれて死んでスライムに転生してたんだ。 てことは、この後……」


「きゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」


 鬱蒼とした暗い森の中で女性の悲鳴が数分に渡り森中に谺し、そこへと向かうと先程時の懐中時計を手渡してくれた魔族ベアトリスの姿があり衣服を頬の痩けた怪しげな男に破かれていた。


「はははは魔族にしては良い身体してるじゃねーか、俺はレベル100の付与術師だぜ? たかだか上級魔族程度に勝てる訳ないだろ?」


「くっ、私をどうするつもりだ薄汚い人間めが!!」


「決まってんだろ? 男が女を裸にしてやる事なんざ、さあお楽しみね時間だ。」


「い、いやっ! 触らないで!!」


 付与術師はベアトリスの両腕を掴み地面に押し倒したままズボンを下ろす。


「ひひひ、魔族の女の味はどんなかなぁ?」


(やっぱそうだ、コイツを捕食して俺は規格外の付与術師になったんだ!)


 そう考えているとベアトリスは俺に気付き助けを乞う眼差しを向けてきた。 それに気付いた付与術師も俺の方を見るも普通のスライムと思ったのか驚かせやがってと言わんばかりの安堵した表情を見せるとベアトリスへと向き直る。


「なんだあ? お前雑魚モンスターのスライムに助け求めたのかよ! レベル100の俺様がスライム如きにやられる訳ねーだろギャハハハハ!!」


(捕食発動!)


「あ? 何だスライム風情が俺様とやろうって……ぎゃあああ熱い熱い熱いいいいい!!」


 俺は付与術師にむかい捕食のスキルを発動し襲いかかると飲み込まんとする俺のスライムボディを振り払おうとベアトリスから手を放し身体を溶解されながら藻掻き苦しむ。


「身体が溶けるうううう! 嫌だ死にたくない! そうだ助けてくれ、さっきの事は謝る!! 何でもするから!!」


 付与術師は捕食される恐怖に慄き、あろう事か眼の前のベアトリスに助けを求めるが無論慈悲を与える必要の無い相手の為、ゴミを見る眼差しを向け黙っている。


「…………。」


「うわあああああ!!」


 完全に身体を溶かしきり、次に捕食のスキルで俺は転生前の現代日本人の姿へと取り込んだ細胞を使って肉体を生成する。


「ふぅ、やっと人の姿になれたぜ。」


「喋った!?」


 ベアトリスは俺が言葉を喋った事に驚き目をパチクリとさせていた。

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