異世界とゲームの世界がごっちゃになってない?
どうもあずでーす。
ワタクシ、久しぶりになろうのランキングを見て、タイトルで「ん?」となった作品がいくつかありまして、完璧には覚えてないのですが、主人公の持ってるスキルの名前にバグとかチートというものが入っていたんです。そして中身を見たところ落胆…案の定ゲームの中という設定ではなかったッッッッッ!
かと言って、昨今の異世界小説では、カタカナ英語の呪文詠唱や、レベルシステムといった「ゲームでよくあるシステム」を異世界の中の現実のシステムとして導入している作品は珍しくない。これはこれでおかしなところではあるのだが、呪文詠唱に関しては、ラノベでは既に使い古されてるし、昔の映画でも使用されていることもあるだろう。故にあまり違和感はない。レベルシステムも同じで、ドラゴンボールで言うところの戦闘力と言ったところであるため、これも違和感はない。だが「チート」「バグ」てめぇらはダメだッ!
9割9分9厘の異世界作品において、時代背景は魔法やダンジョンの存在する中世ヨーロッパ、ネタ的に言うとナーロッパである。当然の如く、ナーロッバにおいてはゲームやパソコンなど存在するわけがなく、化学という概念すらねじ曲がっていることもしばしば。故に、チートやバグと言った単語が発生するわけが無いのである。しかし、仮にその世界でいう「チート」や「バグ」が、我々の生きる世界とは似て非なる意味の単語として存在しているのであればまだ納得が行く。しかしその場合、キャラたちの会話で、そういう単語が出てくるはずなのだが、一切出てこない。出てこないということはこの世界の単語にそんなものは存在しない。つまり、スキル名に「チート」や「バグ」が出てくるわけが無いのである。
だが、実際小説にこういうツッコミを入れることはタブーなのだ。異世界や、魔法という設定自体が無理があるのに、我々は慣れているが故に気にしない。そういうものとして受け入れている。受け入れてさえしまえば楽しめるのだ。つまり、ここで作者の技量が試されるのである。いかに、無理のある設定を気にさせないほどストーリーに没頭させることが出来るか、読者がそんなものどうでもいいと思うほどに楽しさで頭をバカにさせられるか。これは非常に難題だ。少なくとも私は書ける気がしない。是非とも作者様にはこの、ベリーハードモードをクリアしてもらいたいものだ。